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職業説明 眷属を使役しながら戦う職業 解放条件 キャラクターLv300以上 ブラッドシーカージョブマスター、デーモンイータージョブマスター 特徴 スキル 各スキルLv2からは習得したパッシブスキル「闇の覇者」と同レベルまでしか習得できない。 デモンズウルフ 眷属である狼を呼び出し、連携攻撃を繰り出す 最大Lv:5 習得条件:闇の覇者Lv5 使用可能武器:短剣/ナックル スキルタイプ:アクティブ 属性:無 スキルブースト効果:威力アップ スキルLv 1 2 3 4 5 消費SP 200 250 300 350 400 Lv制限 400 エッジブロッサム 周囲を切り裂き、自身に鎌鼬を纏う 攻撃を当てる度に体力を回復することができる。 最大Lv:5 使用可能武器:短剣/ナックル スキルタイプ:アクティブ 属性:無 スキルブースト効果:威力アップ スキルLv 1 2 3 4 5 消費SP 30 40 50 60 70 Lv制限 300 325 350 375 400 ラピッドシアー 武器を投げつけ、刃に触れたものを切り刻む 最大Lv:5 使用可能武器:短剣/ナックル スキルタイプ:アクティブ 属性:無 スキルブースト効果:威力アップ スキルLv 1 2 3 4 5 消費SP 30 40 50 60 70 Lv制限 300 325 350 375 400 ドレイン 眷属を放ち被弾した者の生命力を吸収する 最大Lv:5 使用可能武器:短剣/ナックル スキルタイプ:アクティブ 属性:無 スキルブースト効果:威力アップ スキルLv 1 2 3 4 5 消費SP 30 40 50 60 70 Lv制限 300 325 350 375 400 クリムゾンクロー 鋭利な爪で自身の前方を切り裂く 追加入力により最大3連撃可能 最大Lv:5 使用可能武器:短剣/ナックル スキルタイプ:アクティブ 属性:無 スキルブースト効果:威力アップ スキルLv 1 2 3 4 5 消費SP 30 40 50 60 70 Lv制限 300 325 350 375 400 グリムファング 自身のHPを利用し自己強化を行う 与ダメージ上昇、被ダメージカット効果を得る HPが一定に満たない場合、効果は発動しない 最大Lv:5 使用可能武器:短剣/ナックル スキルタイプ:アクティブ 属性:無 スキルブースト効果:クールタイム減少 スキルLv 1 2 3 4 5 消費SP 30 40 50 60 70 Lv制限 300 325 350 375 400 ブラッドブラスト HPを犠牲にし前方に斬撃を放つ 当たった敵の数によってHP吸収回数とトルネードのダメージが増加する HPが一定値に満たない場合、HP減少効果は発動しない 最大Lv:5 使用可能武器:短剣/ナックル スキルタイプ:アクティブ 属性:無 スキルブースト効果:威力アップ スキルLv 1 2 3 4 5 消費SP 100 150 200 250 300 Lv制限 300 325 350 375 400 シュレックハンド 魔獣の手を召喚し、自身の周囲を一掃する 最大Lv:5 使用可能武器:短剣/ナックル スキルタイプ:アクティブ 属性:闇 スキルブースト効果:威力アップ スキルLv 1 2 3 4 5 消費SP 30 40 50 60 70 Lv制限 300 325 350 375 400 メルトロード 猛炎と一体化し、炎道を生成する 最大Lv:5 使用可能武器:短剣/ナックル スキルタイプ:アクティブ 属性:火 スキルブースト効果:威力アップ スキルLv 1 2 3 4 5 消費SP 30 40 50 60 70 Lv制限 300 325 350 375 400 デモンピスト 冥府に眠る悪魔の力を利用し、連撃を敵に浴びせる 最大Lv:5 使用可能武器:短剣/ナックル スキルタイプ:アクティブ 属性:闇 スキルブースト効果:威力アップ スキルLv 1 2 3 4 5 消費SP 100 150 200 250 300 Lv制限 300 325 350 375 400 闇の覇者 闇の力により潜在能力を引き出す HP、SP、STRが上昇する。 最大Lv:5 使用可能武器: スキルタイプ:パッシブ スキルLv 1 2 3 4 5 STR上昇値 300 400 500 600 700 Lv制限 300 325 350 375 400
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ステータス HP チェーン ブレイク ドロップ レアドロップ 状態変化耐性 弱守 弱心 遅延 猛毒 劣化 呪詛 激痛 忘却 虚脱 即死 デスペル 属性耐性 火 氷 雷 水 風 地 物理 魔法 備考
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◆最終話:光と闇と 著:凪ノ香 ◆最終話:光と闇と○シナリオ概要○GM向けガイド ○マスターシーン:神聖なりしイクタリ帝国 ○PC2 オープニングフェイズ:追憶は薄闇に佇む ○PC3 オープニングフェイズ:白き光の支配する【現在のドウラ公国】 ○PC1 オープニングフェイズ:炉辺のひと時 ○ミドルフェイズ シーン1:偽りの平和 ○「ミドルフェイズ シーン1」前後に関する補足 ○ミドルフェイズ シーン2:嵐の先触れ ○ミドルフェイズ シーン3:ガセキ平原の会戦 ○ミドルフェイズ シーン4:亡霊騎士と嘆きの妖精 ○ミドルフェイズ シーン5:双巨神、死守 ○ミドルフェイズ シーン6:勇者たち ○クライマックスフェイズ:光と闇と○GM用判定早見表 ○クライマックスフェイズ2:ノスフェラトゥは蘇る○GM用判定早見表 ○エンディング ○使用エネミーデータ ○ボスキャラクターデータ ◆キャンペーン背景情報○歴史の分岐点 ○パーソナリティ詳細情報 ○〈神骸騎〉詳細 ○シナリオ概要 皇帝騎を名乗る〈神骸騎〉の出現は、周辺諸国に激烈な動揺をもたらした。 いにしえの宿将たちが付き従う、白き機体のその威容、その武勇。 僭称を疑う声は小さく、神聖イクタリ帝国は日に日に信望を集めていく。 しかし光が強く輝けば、闇もまた濃く凝るもの。 神聖イクタリ帝国の支配を良しとせぬ諸国は、ドウラ公国を旗頭として戦力を結集していく。 イクタリ大陸全に、再び迫る大乱の嵐。 不死の伝説を継ぐ〈神骸騎〉たちは、いま悠久の伝説と対峙する。 ○GM向けガイド 第四話のシナリオは、第三話でスラク・ダオ皇女を「救出したもの」として記述している。 しかし殺害した場合でも、ユジン・ダオ皇帝の行動の大筋に変化はない。 スラク・ダオ皇女がいない状態を想定してシナリオやデータを組み直そう。 救出した場合と比べ、事態は難化するだろうが解決不能ではない。 またいずれの場合でも、ここまで【国威】が増加すると、〈神骸騎〉の性能の差も大きくなる。 特に最終決戦まわりについては、丁寧にボスデータの調整を行うことをお勧めする。 ○マスターシーン:神聖なりしイクタリ帝国 “神聖イクタリ皇帝”ユジン・ダオ 「《皇帝騎》の名のもとに!」 「神聖イクタリ帝国の、名のもとに!」 「今こそ我らは、いくさを止めよう!」 「許し難きを許し、憎しみを捨てる時が来たのだ! ともに平和と繁栄の果実を享受しようではないか!」 高い屋根が立ち並ぶ旧ダオ帝国の帝都でも、ひときわ大きな行政府。 そのバルコニーから広場に向け、父を弑逆し国号を改めたユジン・ダオ皇帝が、建国の演説を行っている。 バルコニーの傍らには、白き《皇帝騎》、アイオーンが威厳をもって佇んでいる。 「《皇帝騎》は、公正な裁きを約束しよう! 自由で平等な協定を保護しよう!」 「それらを脅かす無法な暴力から、必ず諸君らを守るとここに誓おう!」 「かつて人は、手を取り合い楽土を築いた! いま再び、黄金時代は到来する……そう! 我々が築き上げるのだ!」 帝都の広場には民衆が詰めかけている。 その目には期待と歓喜の色がある。 「虐げられしものよ、来たれ! 弱き者よ、困窮する者よ、来たれ!」 「我らは諸君を庇護する! 諸君の力こそが必要だ! 集い、ともに築こう!」 「――――新たなる楽土、神聖イクタリ帝国をッ!!」 ユジン皇子が力強く拳を突き上げると、群衆から次々に声があがる。 群衆 「無敵なりし英雄皇帝、万歳ッ!! 」 「慈悲深きラルヴァ皇后、万歳ッ!!」 「《皇帝騎》、万歳ッ!! 神聖イクタリ帝国、万歳ぁぁぁああいッッッッ!!」 鳴り止まぬ歓声と、それを堂々と受け止めるユジン。 新たなる皇帝の後ろに控えた皇后ラルヴァは、仮面のように静かな微笑みを浮かべている。 その瞳は、眼帯に隠されてうかがい知ることはできない―― ○PC2 オープニングフェイズ:追憶は薄闇に佇む 首都エポリナの公城の一角。 ドウラ公国歴代の公王の眠る霊廟は、薄暗く静かだった。 その最も新しい墓碑、“冷血王”ゲオルグ・ドウラの墓の前に君はいた。 (GM、PC2に非搭乗状態での登場を促す) PC2が望むNPCを1~2名登場させること。 または先代のゲオルグ公王との回想シーンでも良いし、NPCを登場させず〈魂魄〉と〈御者〉のみの会話でも良い。 基本的に、PC2の望みに沿ったオープニングを行おう。 GMはこのシーン中に、以下の情報を提示すること。 ―――――――――――――――――― 【現在の大陸情勢】 ダオ帝国が神聖イクタリ帝国に国号を改めてから数ヶ月が経過した。 “神聖イクタリ皇帝”ユジン・ダオの政変は概ね成功したといえるだろう。 幾つか小さな反乱はあったものの、〈神骸騎〉アイオーンと『七星騎』が、圧倒的な力でこれを鎮圧した。 帝国諸侯の多くはユジン皇帝に臣従している。 現在のところ、〈神骸騎〉アイオーンが皇帝騎であるという明白な証明は無い。 ただしアイオーンには皇帝騎を名乗るだけの抜群の性能がある上、二騎の『七星騎』まで随伴している。 アイオーンが勝利を重ね続ける限り、皇帝騎であるという自称は信憑性を増していくだろう。 (※シナリオフック「○失われた皇帝騎」を参照。他を寄せ付けぬ「絶対的な強さ」は皇帝騎の証明となりうる) そして、皇帝機を名乗るアイオーンの手には……ゲオルグ公王より奪われた皇帝槍がある。 ……あの日、ゲオルグ公が討ち取られたあの時。ユジン・ダオは、皇帝槍を狙っていたのだろうか? ―――――――――――――――――― 回想に良い区切りができたところで、シーンを終了する。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ○PC3 オープニングフェイズ:白き光の支配する ドウラ公国の首都エポリナは物々しい賑わいを見せていた。 種々の旗を掲げて集う〈神骸騎〉。 兵士の公募。あちらこちらの地域からやってくる傭兵団。 時折、喧嘩騒ぎなどが起こっては、増員された衛視が呼子笛を鳴らして駆けていく。 (GM、PC3に非搭乗状態での登場を促す) PC3が望むNPCを1~2名登場させること。 またはNPCを登場させず、〈魂魄〉と〈御者〉のみの会話でも良い。 GMはドウラ公国の物々しい様子を説明しつつ、以下の事柄について適切な方法で説明すること。 ―――――――――――――――――― 【現在のドウラ公国】 神聖イクタリ帝国は拡大と安定の道を辿っている。 しかし無論、さまざまな理由でユジン皇帝を受け入れられない者もいる。 スラク・ダオ皇女や、先帝ビケザ・ダオに忠義を誓っていた者たち。 ユジン皇帝に滅ぼされたマヌ=カーセ連邦の残党。 神聖イクタリ帝国の伸長を警戒するもの。 そういった雑多な勢力が、いま手勢をまとめてドウラ公国に参集しつつある。 マヌ=カーセ連邦が瓦解した今、神聖イクタリ帝国に対抗しうる有力な国家はドウラ公国ただ一国。 ……大陸史に大書されるほどの、決定的な大戦が生じる日は遠くはないだろう。 口さがない者などは、「光と闇の戦い」などと語っているようだ。 むろん、光がアイオーンであり、闇はノスフェラトゥというわけだ。 ―――――――――――――――――― 会話に良い区切りができたところで、シーンを終了する。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ○PC1 オープニングフェイズ:炉辺のひと時 ゲオルグ公王が討ち取られたのは砲の月、六月のことであった。 以後どれだけの時間が経過したかはパーティの裁量によって決定して良いが、一年は経過していない。 大祭による三ヶ月の平和休戦があったことを勘案すれば、冬の前後の時期だろう。 ――公王の執務室の暖炉からは、パチパチと薪がはぜる音がする。 (GM、PC1に非搭乗状態での登場を促す) “小覇王”スラク・ダオ 「こちらが新たに仕官してきた〈神骸騎〉を中心にした部隊創設の稟議書」 「私から見て気になった点には、赤のインクで指摘を入れてあるわ」 「それからこっちは今年の租税で、こっちが服属国からの貢納の一覧……」 君たちの傍らの席で、スラク・ダオが書類にテキパキと目を通しては君に回してくる。 そしてふと、彼女は思い出したように言った。 「ねえ、PC1。……今更だけれど、私ったらなぜこんなことをしているのかしら?」 スラク・ダオは虜囚ではなく、高貴な賓客として遇されていた。 そしてドウラ公国はここ最近の雑多な勢力の参集に、事務方がとても足りてはいない。 「この辺の書類とかもう公国の機密よね」 「私がこれ手土産に兄さまのもとに走ったらどうするつもりなのよ……」 「……私だって恩知らずでも馬鹿でもないから、しないけれど」 いつしか見かねてスラク皇女が手伝い始め、すっかり彼女も公国首脳部の一員となりつつあった。 スラク皇女は、仕事の合間に冷めてしまった茶を一口飲む。 「……父さまは、底なしの怒りと野心に呑まれた人だったわ。私に関心なんてなかった」 「兄さまも、昔は誰に対しても心を閉ざしていた。今なら分かる、壊れた家族よ」 「けど、ラルヴァと巡り合って、兄さまは活き活きと明るくなって」 「父さまも何かが少しだけ満たされたのか、すこしだけ表情が柔らかくなって」 「……でも今はもう、私は兄さまやラルヴァが、何を考えているのか分からない」 「謀反の計画から排除されていた理由は分かるわ。私が父さまに情を抱いていたからでしょう」 「兄さまたちは、私が土壇場で父さまの側につく可能性を恐れて、謀反から遠ざけた――それは、分かる」 「あの時、私はノスフェラトゥの正体があなたたちだと知って、精神的にも安定していなかった」 「だから不確定要素とみなして排除を試みた。父を殺されたと聞いて、何をするか分からない状態だったから。それも、分かる」 「理屈は通っているの。でも、分からない」 「兄さまたちは本当に、『皇帝騎の使命』なんて綺麗な理想のために動いているのかしら?」 「それは少しだけマシになった家族を、取り返しがつかないほどに壊してまで、果たすべきことなの……?」 ティーカップを持つスラク皇女の手は、微かに震えている。 「私は……どうすれば……」 PC1がスラク皇女に対して何か働きかけを行うと、スラク皇女の震えは止まり、彼女は微笑みを取り戻す。 「ありがとう、PC1。あなたがいてくれて、本当によかった」 「ねえ、私が聞けた義理ではないかもしれないけれど……それでも、よければ聞かせて頂戴?」 「ゲオルグ公王は…………あなたの家族は、どんなひとだったのかしら」 会話に良い区切りができたところで、シーンを終了する。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ○ミドルフェイズ シーン1:偽りの平和 ドウラ公国、首都エポリナの公城。 その大会議室には、伝説的な〈邪神騎〉の胸部装甲を槍で貫く〈皇帝騎〉の大絵画が飾られている。 “紋章官”フィオ・サームズ 「……以上が神聖イクタリ帝国、ユジン・ダオ皇帝よりの親書となります」 “神官長”イズラ・サン 「要約するに、あちらは講和と友好条約の締結を求めているという理解でよろしいか?」 「ダオ帝国時代の占領地を破棄し、旧来の位置に国境線を引き直し」 「あちらの『連絡の不手際による事故』によって生じた、スラク皇女の亡命についても一切不問」 「度重なる先帝の領土侵犯に対し、謝罪の意を表明しても良いとまで」 “内務大臣”ムライプ・ミスターニ 「破格の条件ですな……ユジン皇帝にはビケザ皇帝ほどの野心はないようだ」 「公王陛下! これは、帝国との長年の戦争に終わりの目が見えましたな! ワハハ!」 (GM、PC1~3に非搭乗状態での登場を促す) GMはまず、この講和の申し出に対する各人の意見を聞くこと。 適度に論議が進んだ状態で、スラク皇女を話に参加させること。 スラク皇女の意見は以下のようなものである、PCたちの意見に合わせて同調する形を取るなど、適宜調節すること。 なおGMは、これが開戦の決断を行う想定のシーンであることを事前にパーティに告げること。 宣戦布告の大義名分は、「ユジン皇帝の簒奪を非難する」「皇帝騎を僭称とみなす」等、いくつもあるだろう。 パーティの好む名分を採用する。 ただし、もしどうしてもパーティが講和条約を受け入れたフリをしての暗躍などを試みたい場合、物語は別の形となるだろう。 GMは掲載のボスデータを利用して、臨機応変にシーンを描いていこう。 また、いったんこの会議では結論を保留し、別途、PCたちが悩んだ末に結論をくだすシーンなどを設けても良い。 “小覇王”スラク・ダオ 「……ミスターニ閣下も、本当はお分かりでしょう」 「ドウラ公国が。今やこの地域にて唯一、帝国と渡り合える国力を持つ列強国が、神聖イクタリ帝国を『皇帝騎のあるじ』と認めることの意味を」 「それはもう事実上の、公国の臣従、服属にほかなりません」 「そして服属したところで、帝国に対して公国の持つ交渉の札はあまりに少ない……武力をもって走狗となろうにも、おや困りましたね、追う兎がいません」 「なにせ帝国最大の仮想敵国である、ドウラ公国がその立場を放棄していますから。あとはもう、いかようにも」 「――提示されているのは、猛毒入りの甘い砂糖菓子です」 “内務大臣”ムライプ・ミスターニ 「――スラク殿下。それは私も分かっております。確かに帝国はドウラ公国があるゆえにこそ、無体を働けぬ形でしょうな!」 「しかしだからといって、どうせよとおっしゃる?」 「敵は皇帝騎アイオーンに、七星騎ミザール、アリオト――諸国より皇帝騎の名を聞いて馳せ参じたる幾柱もの〈神骸騎〉!」 「いま歯向かえば、ドウラ公国は跡形もなく滅ぼされましょう」 「ならば偽りの平和を享受し、時を稼いで好機を待つのも手ではありませんか?」 “小覇王”スラク・ダオ 「その時間こそが敵なのです」 「まず兄はまだ若く、しかも〈神骸騎〉と契約を結ばぬ〈御者〉であるがゆえ、寿命や乱心を待つことは難しいでしょう」 「不滅の〈神骸騎〉の伝説が、皇帝騎の伝説に塗りつぶされた時点で、公国の求心力は喪われます」 「神聖イクタリ帝国はますます栄え、ドウラ公国は衰える……この選択の先には、それしか」 「……恐らく、今しかありません。兄の掲げた『皇帝騎』の伝説に、一撃を加えるとすれば、今しか」 「戦場で他の〈神骸騎〉に後れを取るようなことあれば、それは『アイオーンは皇帝騎ではない』という何よりの証明」 「それが成せるのはドウラ公国とノスフェラトゥを置いて他にはないでしょう」 “内務大臣”ムライプ・ミスターニ 「……そしてノスフェラトゥがあの絵画のようになれば、いかがなさる」 ムライプが指差す先にあるのは、会議室の大絵画だ。 伝説的な〈邪神騎〉の胸部装甲を槍で貫く、〈皇帝騎〉の威容―― “内務大臣”ムライプ・ミスターニ 「伝説の再現だ! 皇帝騎に逆らった愚かなる〈神骸騎〉として、ノスフェラトゥは末代までの汚名を被る!」 「そもそもが殿下! 帝国の人間であり、ユジン皇帝の妹である貴方が戦を煽るとは――」 “小覇王”スラク・ダオ 「そうですね。……皇帝騎は、本物“かもしれない”」 「ユジン皇帝は善良で徳のある立派な君主“かもしれない”」 「帝国に恭順することこそが正解である可能性を、私は否定できません」 「それに賭ける判断を、間違っているとも思いません。ひとというのは、そのように考えるものでしょう」 「……ですが私も、何の覚悟もなしに開戦を論じてはおりません」 ムライプの叫び声を聞きながら、スラク・ダオは微笑みを浮かべる。 「これは議事録の残る会議です」 「兄の行いを恨みに思った愚かな“小覇王”が、公王に戦をそそのかす――動かぬ証拠の残る会議です」 「敗北の暁には、わたくしを弁明に用いればよろしい。わたしは無様に狂乱して見せて、死毒を一瓶あおりましょう」 “内務大臣”ムライプ・ミスターニ 「な……っ!?」 “小覇王”スラク・ダオ 「……ねえ、公王陛下」 「あの皇帝を名乗っている兄に歯向かうならば、付き合うわ。降るならば、それもいい。私をうまく利用して頂戴ね?」 「一度救われた命ですもの。……私は、その……あなたのために、死んでもいいわ」 会話に良い区切りができたところで、シーンを終了する。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ○「ミドルフェイズ シーン1」前後に関する補足 第四話は最終話であるため、シーン2からは神聖イクタリ帝国との決戦が矢継ぎ早に描かれる。 平和な状況下での〈魂魄〉と〈御者〉のやりとりを描けるのはここが最後となる。 何かプレイヤー側に行いたい演出などがあれば、GMは可能な限りその要望を汲もう。 また「シーン1」でもし決断を保留した場合、「シーン2」までの間に開戦を決定するイベントを挟もう。 ○ミドルフェイズ シーン2:嵐の先触れ ドウラ公国と神聖イクタリ帝国の講和交渉は決裂。 シーン1で提示された大義名分によって、ドウラ公国は神聖イクタリ帝国に宣戦を布告した。 一帯に存在する大小全ての国々が、固唾を飲んでこの大戦の推移を見守っている。 神聖イクタリ帝国の皇帝騎はまことか、否か。 ドウラ公王とノスフェラトゥは、皇帝騎に歯向かう愚者なのか、それとも僭称を見抜いた賢者なのか。 『〈神骸騎〉での戦いで勝利したものが正義であり、神である』 イクタリ大陸を支配する絶対の法則は、今もなお健在だ。 ――この戦の結果が、イクタリ大陸の歴史を作る。 (GM、PC1~3に搭乗状態での登場を促す) ドウラ公国と神聖イクタリ帝国の間に存在する、ガセキ平原。 〈神骸騎〉同士の会戦に適したその広大な平地では、先代ゲオルグ公王の時代から幾度も戦いが行われていた。 暗雲覆う空の下。多くの将兵の血が染み込み、古錆びた〈神骸騎〉の部品が転がる平原。 そこに、今また軍勢が居並び、無数の旗指し物が強風にたなびいている。 一方はドウラ公国。 新たなドウラ公王の駆る、不死の〈神骸騎〉ノスフェラトゥ。 (PC2とその〈神骸騎〉を称える言葉をGMは用意すること) (PC3とその〈神骸騎〉を称える言葉をGMは用意すること) もう一方には、神聖イクタリ帝国。 神聖イクタリ皇帝ユジン・ダオが〈御者〉として駆る、皇帝騎アイオーン。 伝説の七星騎、ミザールとアリオト。 その背後には、帝国側が数割ほど多勢であるものの、どちらも万を超える軍勢。 双方あわせて参戦する〈神骸騎〉は数十柱。 イクタリ大陸に戦多しといえども、これほどの規模の会戦はめったに生じぬものだ。 “神聖イクタリ皇帝”ユジン・ダオ 「講和の申し出を受け入れてもらえず、残念だ。ドウラ公王」 「だが君を討てば、いまだ半信半疑の諸国も認めるだろう――このアイオーンこそが、まことの皇帝騎であると」 念話機を通じて、ユジン・ダオがパーティに話しかけてくる。 応答を描写すること。 ユジン・ダオの事情についてはGMは後述の「○パーソナリティ詳細情報」を参照すること。 妹の暗殺未遂や皇帝殺害について問いただした場合、ユジン・ダオは全て「この〈神骸騎〉の〈御者〉としての使命に従った」と回答する。 会話がキリの良いところまで進んだあたりで、ラルヴァがそれを中断させる。 “神聖イクタリ皇后”ラルヴァ 「……ユジンさま、いよいよ。雨の気配が」 “神聖イクタリ皇帝”ユジン・ダオ 「うむ。名残惜しいが、これよりは言葉ではなく刃でもって語らうとしよう」 「さあ、ノスフェラトゥ。死なずの〈神骸騎〉よ。――決着の時だ」 “神聖イクタリ皇帝”ユジン・ダオ 「兵たちよ! ――この皇帝騎アイオーンに挑むは、大陸の伝説! 不滅の〈神骸騎〉ノスフェラトゥ!」 「相手にとって不足なし! いざ、不死殺しの名誉を勝ち取るが良い!」 ユジン皇帝が念話機から拡声された声をあげると、イクタリ帝国側の将兵から雄叫びがあがる。 パーティ側も兵を鼓舞する声をあげて良い。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ○ミドルフェイズ シーン3:ガセキ平原の会戦 歩兵の陣列がぶつかり合い、無数の弓矢が宙を飛ぶ。 そして何柱もの〈神骸騎〉が激突し、その巨大な武具が火花を散らす。 放たれる棒火矢や閃光兵器が曇天の下にまばゆく輝く。 “小覇王”スラク・ダオ 「PC1! 左翼側から斬り込んで、アイオーンを狙って頂戴!」 「中央と右翼はなんとか支えてみせる!」 スラク・ダオが生存している場合、彼女が采配を振るうことで戦線を頑強に支え、アイオーンへの突破口を自動的に発見できる。 生存していなければ、パーティの全員が【技術】または【魔力】で判定を行うこと。 いずれかが成功数3を出すことで突破口を発見できる。 失敗した場合、「不足分の成功数×10点」のHPをパーティ全員が失う。 ドウラ公国兵士 「ゆくぞぉ……! 公王陛下の為に!」 「ノスフェラトゥに続け! 突撃ぃぃ!」 神聖イクタリ帝国兵士 「う、うわあ! ノスフェラトゥだァ!」 「突っ込んでくるぞ、逃げろ――!!」 スラク皇女の見立て通り、左翼に配された兵士は数が多いようだが、比較的に士気が低い。 パーティが先頭に立って突入すると、容易に崩れ始める。 GMはパーティ側が分厚い敵左翼を食い破る様子や、兵士のリアクションなどを描写して戦場の雰囲気を強調しよう。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ○ミドルフェイズ シーン4:亡霊騎士と嘆きの妖精 左翼を切り分けていくと、〈神骸騎〉が立ちふさがる。 あるいはパーティにとっては、見覚えのある機体かもしれない。 第一話のダオ帝国軍の侵攻。 峡谷の橋を巡る、左軍との戦いの―― 〈神骸騎〉バンシー 「ゲゲーッ! ノスフェラトゥ!? わ、わわ、どうしようデュラハン!」 〈神骸騎〉デュラハン 「くっ……お前は下がっていろバンシー!」 神聖イクタリ帝国に服属する諸国の〈神骸騎〉、バンシーとデュラハンだ。 GMはいずれかのPCが、対峙する二柱に対し、念話機を用いて【心力】で密談を行うことができると宣言すること。 成功数2でバンシーとデュラハンは「やられたふり」に合意する。 以前にもこの二柱の〈神骸騎〉と出会ったことがあり、平和的な別れ方をしていた場合、この難易度は1に低下する。 GMはパーティがこの二柱の〈神骸騎〉からの十分な好意を得ていると判断した場合、判定に無条件で成功するものとしても良い。 〈神骸騎〉バンシー 「公王サマはさ、アタシたちみたいな、小さな国の〈神骸騎〉にも気をつかってくれるんだね」 「皇帝騎とか、よくわかんないけど……ドウラ公国が勝つのも悪くないのかな。ねえ、デュラハン」 〈神骸騎〉デュラハン 「かもな。……感謝する、ノスフェラトゥ。さ、拡声器を入れるぞ」 〈神骸騎〉バンシー 「たいへん! 排莢不良、排莢不良! 射撃できない!」 〈神骸騎〉デュラハン 「ちぃ! 何をやってるバンシー! ひとまず下がるぞ、みな踏み潰されるな!」 バンシーとデュラハンは機体トラブルを装いノスフェラトゥを通過させる。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ―――――――― なお判定が失敗した、あるいはそもそも交渉する気がなかった場合。 〈神骸騎〉バンシー 「ええい! 小国の〈神骸騎〉だからってナメるなよォ! 戦わなきゃ、こっちだって立場が危ないんだ!!」 〈神骸騎〉デュラハン 「兵どもは下がっていろ! ……悪いがこいつは殺させん。相手をしてもらうぞ、ノスフェラトゥ!」 以下の[接敵]状態で戦闘を開始する。 敵側の性能は第一話時点と変化はないため、同じものを使用すること。 それぞれの〈神骸騎〉を撃破した時点で、突破したものと判定する。 【バンシー/デュラハン】<距離>【パーティ側〈神骸騎〉】 バンシー 【HP】37/37 【LP】6/6 【防御力】肉体:5 技術:2 魔力:1 心力:5 [射撃攻撃]7D ダメージ:3D6+【肉体】5 または 1D6+10【心力】 または 3D6+【心力】5(範囲/一回のみ) [白兵回避]3D [射撃回避]7D [反射ダイス]1/1 ※接近された場合、《銃型》(消費HP4)を使用する。〈励起〉は可能な機体だが、〈励起〉より撤退、降伏を優先する。 デュラハン 【HP】39/39 【LP】12/12 【防御力】肉体:3 技術:1 魔力:8 心力:4 [白兵攻撃]4D 命中時ダメージ:2D6+【魔力】8 [突き返し]4D 命中時ダメージ:2D6+【魔力】8 [射撃回避]1D [反射ダイス]4/4 ※マイナーアクションで移動を行わない場合、《魔導照準》(消費HP5)を使用。 また来歴:親友による判定振り直し一回を持つ。〈励起〉は可能な機体だが、〈励起〉より撤退、降伏を優先する。 ○ミドルフェイズ シーン5:双巨神、死守 血しぶきと爆音。喉が枯れるほどの叫びや悲鳴。 会戦はますます激しさをましている。 左翼を突破して本陣へと向かうパーティだが、更に遊撃の〈神骸騎〉部隊が阻止に回り込んでくる。 卑劣な野装騎×2 「あれだ! あの三柱を止めろォ!」 「勝てなくて構わねえ、時間を稼げれば大戦果だ!」 誉れなき従卒騎×3 「手柄首ッ! 報奨は疑いなしだなァ!」 「撃ち合おうぜェ!!」「ヒャハハハ!!!」 パーティにとっては敵ではない程度の小型〈神骸騎〉たちだが、足止めを喰らえば更に多くの〈神骸騎〉に取り囲まれるだろう。 危険な状況だが、しかし―― “小覇王”スラク・ダオ 「征きなさい――!」 スラク皇女の念話機越しの命令が響く。 次の瞬間、機関砲の弾が敵〈神骸騎〉群に降り注ぎ、突入した多腕の〈神骸騎〉がそれらを次々に切り刻んだ。 野装騎と従卒騎たちは、悲鳴すらあげられずに大破し沈黙する。 “小覇王”スラク・ダオ 「ヘカトンケイレス、ギガンテス。私の戦友」 「あなたたちの命を、私に頂戴。……命令は、死守よ」 「命を賭けて、彼らの背中を守って!」 神骸騎ヘカトンケイレス 「ヌハハ! ヘカトンケイレス、承知したッ!」 「主君の命にて死地を支えるは戦士の誉れ! 有り難し!」 神骸騎ギガンテス 「ギガンテス、同じく拝命した!」 「ノスフェラトゥ、行け! あの皇帝騎とやらに、貴様の力を示してこい!」 叫びとともにヘカトンケイレスとギガンテスは暴風のように戦いを開始する。 パーティが本陣へ向かうと、多数の〈神骸騎〉に囲まれた双巨神の方角から、[励起]の輝きが見えるだろう―― 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ―――――――― もし双巨神やスラク皇女を殺害していた場合。 あるいはパーティが双巨神の好意や尊敬を勝ち得ていないと判断される場合、以下の接敵状態で戦闘を開始する。 〈神骸騎〉を3騎撃破した時点で、突破したものと判定する。 【誉れなき従卒騎×3/卑劣な野装騎×2】<距離>【パーティ側〈神骸騎〉】 【誉れなき従卒騎】 【HP】51/51 【LP】3/3 【反射】1 【防御力】肉体:7 技術:4 魔力:2 心力:1 [射撃攻撃]5D ダメージ:3D6+【肉体】6(拡散閃光砲で防御ダイス-1。[接敵]時、使用不可) [火炎放射]5D ダメージ:【LP】1(拡散閃光砲で防御ダイス-1。[接敵]時のみ、葡萄玉で[範囲]化可能) [白兵回避]1D [射撃回避]5D [反射ダイス]1/1 ※白兵型の〈神骸騎〉の[接敵]を待ち、隠し武器である火炎放射器から[範囲]に燃料を放射します。 火炎放射器の間合いに入ってこない〈神骸騎〉ばかりの場合、通常の射撃戦を行います。 誉れを捨て切った、機体の構築自体が罠のような〈神骸騎〉です。 【卑劣な野装騎】×2 【HP】32/32 【LP】9/9 【反射】1 【防御力】肉体:5 技術:2 魔力:5 心力:4 [白兵攻撃]5D ダメージ:2D6+【肉体】5(《強襲》使用時+5) [突き返し]5D ダメージ:2D6+【肉体】5(《強襲》使用時+5) [射撃回避]2D (至近からの射撃の場合、《矢切》で5D) [反射ダイス]1/1 ※寄せ集めの集団のため、じゅうぶんな連携は取れない。 攻撃可能な誰かをランダムに狙い、可能ならば《強襲》(【HP】5消費、要移動)を用いて攻撃する。 ○ミドルフェイズ シーン6:勇者たち 暗雲が不気味に流れ、ぽつぽつと雨粒が降り注ぎ始める。 嵐の気配の中、ついにパーティは神聖イクタリ帝国の陣を斬り裂き、本陣へと辿り着いた。 だがそこには、皇帝騎アイオーンと、《七星騎》のミザールとアリオトが揃って待ち構えている。 皇帝騎アイオーン&〈御者〉ユジン 「辿り着いたようだね。実に見事だ、ノスフェラトゥ」 《七星騎》ミザール&〈魂魄〉リクハ 「な!? あれほどの〈神骸騎〉たちの壁を抜けてきたというのですか!?」 「このリクハが、またも見誤るとは……!」 《七星騎》アリオト&〈魂魄〉モノク 「ハハハ。流石の英雄ぶりだね、ノスフェラトゥ!」 「以前の雪辱戦を挑ませてもらおうか」 皇帝騎アイオーン&〈御者〉ユジン 「だが、この三柱の〈神骸騎〉を相手にしては――」 「いかにドウラ公国の主力〈神骸騎〉三柱といえども、分が悪いのではないかね?」 事実、この三柱を真っ向から相手にしてはパーティでも分が悪い。 さらなる増援でもあれば別だが、敵の真っ只中でそのような助けの手は期待できないだろう。 厳しい戦いであるが、やるしかない――という状況であることを、GMはパーティに説明すること。 PCたちの反応を確認した上で―― ??? 「ククク……ハハハ! ハァーハッハッハッハッ!」 「分が悪い!? 分が悪いだって!?」 突如として戦場に笑い声が響く。 “無敵の勇者”タラレヤ・アンダマイル 「――それじゃあ、リアピオン大祭個人戦、準! 優勝ッ!!」 「この“無敵の勇者”タラレヤ・アンダマイルが、助太刀しても構わないということだ!」 曇天の下、目にもまばゆい金色の機体が、大跳躍からの派手な着地とともに戦場に乱入してくる。 タラレヤ・アンダマイルの〈神骸騎〉ラードーンだ。 “無敵の勇者”タラレヤ・アンダマイル 「キミには恩があるからね! ノスフェラトゥ!」 「このタラレヤ、借りっぱなしは性に合わないのさ!」 《七星騎》アリオト&〈魂魄〉モノク 「ほう、こりゃまた派手な〈神骸騎〉が来たなァ!」 「その義侠心、見事なり! この《七星騎》アリオトが相手をしよう、“無敵の勇者”よ!」 “無敵の勇者”タラレヤ・アンダマイル 「応とも! 相手にとって不足なし!」 「さあノスフェラトゥ! コイツは僕が倒してしまってかまわないだろう? ――行きたまえ!」 そう叫ぶや、〈神骸騎〉ラードーンは《七星騎》アリオトと交戦を開始する。 機体性能の差で不利な戦いだが、ラードーンは金の塗装を泥まみれにしながら延々と粘る構えだ。 《七星騎》ミザール&〈魂魄〉リクハ 「ひ、必勝の策が……尽く……!」 皇帝騎アイオーン&〈御者〉ユジン 「ハハハ、策でもって謀り殺すことはできないさ」 「それこそがイクタリ大陸の生ける伝説、ノスフェラトゥだ」 「だからこそ――」 ユジン皇帝の駆るアイオーンが、その手にゲオルグ公から奪った皇帝槍を構える。 皇帝騎アイオーン&〈御者〉ユジン 「我が手でもって、討ち果たす価値がある! ――さあ、来るがいいッ!」 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ―――――――― もしリアピオン大祭で、タラレヤが恩義を感じるような行動をパーティが取っていないと判断される場合、タラレヤは登場しない。 《七星騎》アリオトを加えた状態でクライマックス戦闘を行うこと。 また万が一にでもリアピオン大祭の個人戦でタラレヤが優勝している場合、それにあわせて演出やセリフを変えること。 ○クライマックスフェイズ:光と闇と 戦闘前に、各自に絆ダイスを1つ配布する GMは各キャラクターの絆ダイスが、4~5個あることを確認しよう。 極端な使い方をしていない限りは、ほぼ上限値になっているはずだ。 絆ダイスはキャラクターたちの勝利を支える重要な要素である。 もし明らかに絆ダイスが不足している様子であれば、GMはロールプレイを促し、更に絆ダイスを与えても良い。 神聖イクタリ帝国兵士 「み、見ろよ……あれ……」 「ああ、まるで神話だ、ガキの頃に見た……」 「皇帝騎の、伝説の――」 皇帝槍を構えた白い〈神骸騎〉アイオーンが、ノスフェラトゥと対峙する。 それはまるで、かつての皇帝騎伝説をなぞるような光景だ。 ――――光と闇が、いま対峙する。 皇帝騎アイオーン 七星騎ミザール 以上のエネミーを、下記の[接敵]状態で登場させる。 勝利条件は「皇帝騎アイオーンの撃破」であると明示すること。 【皇帝騎アイオーン/七星騎ミザール】<距離>【パーティ側〈神骸騎〉×3】 《七星騎》ミザール&〈魂魄〉リクハ 「私は一族の使命に従い、皇帝騎に仇為すものを討つ!」 「覚悟しなさい、ドウラ公国の〈神骸騎〉たちよ!」 皇帝騎アイオーン&〈御者〉ユジン 「ノスフェラトゥ! 不滅の〈神骸騎〉、我が敵手よ!」 「ふたたび、決着をつけようじゃあないか――!」 皇帝騎アイオーンが[励起]を要する状態になった段階で、GMは戦闘の中断を宣言すること。 “神聖イクタリ皇帝”ユジン 「ぐ、う……!」 「すまない、我が君よ。どうやら[励起]抜きでは、勝てぬ相手のようだ」 “神聖イクタリ皇后”ラルヴァ 「いいえ、致し方ありませんわ。ユジンさま」 「ともに参りましょう。どこまでも、どこまでも……」 念話機から聞こえる彼らの会話とともに、アイオーンの白い機体に変化が生じる。 関節各部から、禍々しい真っ黒な光が放たれはじめる。 その身を飾る装飾具が砕け、機体の白い塗装が剥げ落ち――そして、剥げ落ちた胸部装甲の塗装の下。 そこには〈神骸騎〉の修復能力をもってしてもなお癒えぬ、古く深い“槍傷”が刻まれていた。 珍しく慌てた様子の“紋章官”フィオ・サームズから念話が入る。 “紋章官”フィオ・サームズ 「そんな、まさか……! こ、公王陛下! あれは皇帝騎ではございません!」 「あの禍々しき威容、胸部の深い槍傷……! あの特徴と一致する〈神骸騎〉は、大陸にただ一柱…」 「かつてイクタリ全土を惨禍に陥れ、皇帝騎との戦いのすえ討ち取られた、伝説の邪神騎が一柱――」 「……《偽神騎》、“裏切りの”ヤルダバオト!」 GMは「二幕目のクライマックスシーン」を行うと宣言すること。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒める。 そして例外的に、GMはそれぞれに絆ダイスを【3つ】渡し、次のシーンに移行する。 この際、通常の絆ダイスの上限を越えても良い。 ○GM用判定早見表 【《皇帝騎》アイオーン】 【HP】90/90 【LP】10/10 【反射】6 【防御力】肉体:6 技術:4 魔力:3 心力:7 [白兵攻撃]9D ダメージ:2D6+【心力】12(《血を燃やせ》使用時+1~3D6) [突き返し]7D ダメージ:2D6+【心力】12 【射撃攻撃】9D ダメージ:2D6+【心力】12(《血を燃やせ》使用時+1~3D6) [射撃回避]3D (至近からの射撃の場合、《矢切》で7D) [反射ダイス]6/6 ※《彗星の如し》で適切な箇所に移動し、皇帝槍(魔剣)の効果で1シナリオ1回の2連続攻撃を放つ。 《血を燃やせ》は積極的に使って与えるダメージを増加。《古強者》は必要に応じて使用。 HPが0になった場合、一度だけ「水素の心臓」でHPを1に回復する。 【《七星騎》ミザール】(魂魄:リクハ) 【HP】53/53 【LP】8/8 【反射】6 【防御力】肉体:1 技術:2 魔力:5 心力:3 【射撃攻撃】9D ダメージ:2D6+【魔力】15(《血を燃やせ》使用時+1~3D6) [白兵回避]1D [射撃回避]8D [反射ダイス]6/6 ※《血を燃やせ》(消費【LP】1~3)は積極的に使って与えるダメージを増やす。 《古強者》(消費【HP】5)は必要に応じて使用。 《戦術指揮》(消費【HP】5)は可能な限り使用する。 ――――〈神骸騎〉ラードーン非参戦の場合―――― 【《七星騎》アリオト】(魂魄:モノク) 【HP】63/63 【LP】4/4 【反射】5 【防御力】肉体:6 技術:2 魔力:1 心力:3 [白兵攻撃]9D ダメージ:2D6+【肉体】22(《一騎当千》(消費【HP】5で範囲化) [突き返し]9D ダメージ:2D6+【肉体】22 [射撃回避]1D (至近からの射撃の場合、《矢切》で9D) [反射ダイス]6/6 ※《彗星の如し》(消費【HP】5)で白兵キャラに接敵する。 ―――――――――――――――――――――――― ○クライマックスフェイズ2:ノスフェラトゥは蘇る 神聖イクタリ帝国兵士 「な、なんだよあれ……」 「アイオーンは、皇帝騎じゃなかったのかよ……!?」 《七星騎》ミザール&〈魂魄〉リクハ 「そんな……あれは、あの胸の槍傷は、まさに《偽神騎》!」 「よもや謀られるとは……このリクハ、一生の不覚ッ!」 “無敵の勇者”タラレヤ・アンダマイル 「ぜぇ、ぜぇ……ぎ、《偽神騎》だってぇ!?」 《七星騎》アリオト&〈魂魄〉モノク 「ちッ! クサいと思ってはいたが、想像以上の怪物が出てきたな――」 「“無敵の勇者”よ、降参だ!」 “無敵の勇者”タラレヤ・アンダマイル 「ハ、ハハ。《七星騎》に勝ってしまったな! けど、これはまた厳しそうな二回戦だ……!」 戦場は混乱のさなかにあった。 皇帝騎を名乗っていたアイオーンが、[励起]の瞬間、偽神騎の本性を現したのだ。 曇天の空模様はついに崩れ、雨粒が猛烈な勢いで降り注ぎ始める。 “神聖イクタリ皇后”ラルヴァ 「ハハ! ハハハ! 何が『神聖なる皇帝騎』だ、馬鹿どもめ!」 「私はあの忌々しい皇帝に繋がる全てを冒涜してやりたかった! それだけだ!」 嵐の中に、ラルヴァの哄笑が響き渡る。 “神聖イクタリ皇帝”ユジン 「そうだ。我が運命、我が〈魂魄〉がそれを望んだ」 「だから私は、それを叶えよう。それが〈御者〉たる者の務めだ」 ユジンの声は、穏やかなものだった。 “神聖イクタリ皇帝”ユジン 「これから、君たちを皆殺しにしようと思う」 「この嵐だ。……ヤルダバオトの真の姿を見たものは、少ないだろうからね」 “小覇王”スラク・ダオ 「……にい、さま。《偽神騎》に、ラルヴァに魅入られたの?」 「今までのことは、みな嘘だったの?」 “神聖イクタリ皇帝”ユジン 「いいや、何一つ嘘ではない」 「私は、父に顧みられぬ才無き皇子である私は、この神々の支配する大陸で、英雄になりたかった――」 「ラルヴァはその狂おしき切望を叶えてくれた。私はラルヴァを愛している。私は、彼女の味方だ」 “神聖イクタリ皇后”ラルヴァ 「たとえ私が、《偽神騎》に宿る怨霊だとしても」 「たとえ私が、破滅をもたらす悪そのものと知っていても」 「血のつながった家族と私を、天秤にかけねばならぬとしても。ふふ、フフフ……!」 「さあ。皆殺しにしましょう、ユジンさま――そして大陸に、更なる混沌と冒涜をもたらすのです!」 誰もが無傷ではない状態。 ラルヴァがそう宣言した、その時だ。 《偽神騎》ヤルダバオトの手にある皇帝槍が、澄んだ音を響かせ震えだしたのは。 “神聖イクタリ皇后”ラルヴァ 「……? 槍が……」 次の瞬間、ヤルダバオトの手から、皇帝槍がフッと掻き消えた。 そしてノスフェラトゥの手に、皇帝槍は最も適切な武器のかたちとなって出現する。 ……美しい、白い光と共に。 ドウラ公国兵士 「皇帝槍が……!」 「あの槍が、ノスフェラトゥの手に戻ったぞ!」 「ノスフェラトゥが、蘇った!」 ――ノスフェラトゥは蘇る。 ――ノスフェラトゥは、蘇る! 兵士たちの間で、熱をもってその言葉が交わされる。 “神聖イクタリ皇后”ラルヴァ 「忌々しい皇帝槍め! 私の手にあることがさほどに気に入らぬか?」 「ハッ、構わぬ! これこそがヤルダバオトの真の槍……この槍で、皇帝槍を打ち砕いてこそ!」 ヤルダバオトが手をかざすと、渦巻く禍々しい暗黒のオーラが凝結し、その手に禍々しい槍が現れる。 その形状は、皇帝槍にあまりに酷似している―― “神聖イクタリ皇帝”ユジン 「さあ、決戦だ。ノスフェラトゥ――!」 “小覇王”スラク・ダオ 「兄さま、ラルヴァ……」 スラク皇女は震える声でつぶやくと、PC1の名を呼ぶ。 「お願い、勝って――! どうかあの《偽神騎》を、兄さまたちを、止めてっ!」 《偽神騎》ヤルダバオトを、改めて下記の[接敵]状態で登場させる。 前シーンの戦闘ラウンドの続きからではなく、新規に1ラウンド目から戦闘を開始すること。 【《偽神騎》ヤルダバオト】<距離>【パーティ側〈神骸騎〉×3】 なお盤面が煩瑣にならないよう、周囲の機体はデータ的に参戦しない。 代わりに以下の支援効果を適用する。 ―――――――――――― GMはパーティにこの効果の一覧を渡すこと。 パーティはこのクライマックス戦闘中、以下の効果を使用できる。 【味方による支援効果】 《七星騎》ミザールの《戦術指揮》 セットアップに使用する。通常の処理を無視して、自身および味方の行動順を任意に決定できる。(1シナリオ1回) 《七星騎》アリオトの連携攻撃 1ラウンドに1回、任意の攻撃が命中した際、そのダメージに+4d6ダメージを追加する。 スラク・ダオの采配 1ラウンドに1回、〈神骸騎〉一柱の【反射】値と反射ダイスを+3する。 〈神骸騎〉ラードーンの《鉄壁》 任意の〈神骸騎〉へ攻撃が命中した際、そのダメージを無効化する。(1シナリオ1回) 【皇帝槍の追加効果】 皇帝槍 この武器の形状は、現在のノスフェラトゥが使用する任意の武器データに変更される。 武器効果の使用を宣言することで、皇帝槍の装備者はメジャーアクションで2回の攻撃を行うことができる。(1シナリオ1回) 賦活 皇帝槍からは[励起]状態を思わせる光が放たれている。 任意の〈神骸騎〉の【LP】が0になった際、〈魂魄〉の死亡を打ち消し、【LP】1に回復できる。(1シナリオ1回) ―――――――――――― ―――――――――――― 【効果使用時のNPC台詞例】 《七星騎》ミザール&リクハ 「いかに《偽神騎》の装甲とはいえ、《七星騎》の武装ならば――」 ミザールが真っ先に閃光砲を放つが、《偽神騎》の前に弾け散る。 「なっ!? 嘘でしょう、神代そのままの魔導障壁だとでもいうのですか!? これに通る武器は、もはやイクタリ大陸には――!」 《七星騎》アリオト&モノク 「伝説の《偽神騎》といえども、不滅じゃあない。キミの胸の傷が、その証明だろう?」 「長いことどっちつかずの困った立場だったが、ようやくだ。――さあ羽ばたこう、アリオト!」 スラク・ダオ 「ラルヴァ。あなたにとっては全て演技でも、私はあなたを姉のように思っていたわ――」 「皆、《偽神騎》がどれほどのものであれ、兄さまの御者としての癖はそのままのはずよ……来るわ! 今!」 〈神骸騎〉ラードーン&タレルヤ・アンダマイル 「《偽神騎》だかなんだか知らないが……ノスフェラトゥを負かすのは、ボクさ!」 「大陸の危機、か。ハハ……〈御者〉を頼んでからずっと、キミには無理をさせてる。けど、もう少しだけ頼んだよっ!」 【敵NPCの台詞例】 ラルヴァ 「やつが遺した、《七星騎》の存在は懸案だった。しかしもはや、《七星騎》さえ《虚無の衣》を貫けぬ。凋落したものだな、ハハハ!」 「さあ、《暗黒の太陽》――ヤルダバオトの威を知るが良い!」 「さあ血を燃やせ! ヤルダバオトの暗黒の神血は無尽……闇の炎に灼かれて消えよ!」 「あ゛ああッ! さらに……さらに力を! 暗黒の太陽よ、煮え滾れッッ!」 「蘇る? 不滅の〈神骸騎〉だと? はッ! このヤルダバオトこそが、真なる不滅よ!」 ユジン 「このヤルダバオトの御者たるため、私は鍛錬を繰り返してきた。機体の性能を持て余すなど、期待しないことだ」 「汲み上げよ、我が君よ。暗黒の深淵より、さらなる力を!」 「ぐ、うう……まだだッ! ラルヴァ! 君の望むがままに、私は邪悪で在ろう! 幾度でも立ち上がろう!」 ―――――――――――― ―――――――――――― 【味方による支援効果】(パーティ閲覧不可) この支援効果はGMのみが参照すること。 支援効果が発揮されようとする段階、つまりPCが死亡するタイミングで、パーティにこの効果の存在を開示すること。 屍の盾 皇帝槍の支援効果などが尽き、[励起]状態のパーティの誰かが死亡する状況となった際に使用できる。 死亡する〈神骸騎〉1騎につき、NPCひとりが盾となり死亡する。 犠牲となる〈神骸騎〉はGMが自由に選択すること。 この死亡には、双巨人など、シーン外の〈神骸騎〉が飛び込んできても構わないものとする。 また、状況によっては生身のNPCを使用しても構わない。 例えばスラク皇女が同乗している場合、大破したノスフェラトゥの心座に破片が飛び込み、皇女が魂魄を庇う。 エタタヤが倒れた〈神骸騎〉に駆け寄り応急処置を行いPCを励ますが、その背には致命傷となる破片が幾本も突き立っている。 カグラが手勢とともにラルヴァの気を引き、ヤルダバオトの一撃で血煙と化す等だ。 死亡するNPCは、できるだけそのPCにとって思い入れの強い者を優先し、GMが選出する。 記憶に残る、壮絶な死を演出しよう。 盾をつとめられるだけの関係をもったNPCが尽き果てた時。 あるいはPCがNPCの「・屍の盾」の効果を拒絶し自らの死を望んだ時、PCの〈神骸騎〉は大破、死亡する。 ―――――――――――― 《偽神騎》ヤルダバオトの【LP】が0になった時点で戦闘を終了する。 ドウラ公国兵士 「あれは、まるで……」 「まるで皇帝騎の、伝説の――」 白く輝く皇帝槍を構えた〈神骸騎〉ノスフェラトゥが、《偽神騎》ヤルダバオトの胸を貫く。 それはまるで、かつての皇帝騎伝説をなぞるような光景だ。 “神聖イクタリ皇后”ラルヴァ 「そんな、ありえない! 皇帝騎ならざる、ただの〈神骸騎〉に! このヤルダバオトが!」 “神聖イクタリ皇帝”ユジン 「ああ、強いな……槍の強さではない。これが、人の身で伝説を背負うものの強さか」 禍々しい黒炎を噴出しながら抵抗するヤルダバオトの〈心座〉が、貫かれ、崩壊していく。 “神聖イクタリ皇后”ラルヴァ 「ああ、これで終わり、ですか――」 “神聖イクタリ皇帝”ユジン 「最後に聞かせてくれ、ラルヴァ。いにしえの怨霊よ。何故、お前は私を選んだ?」 “神聖イクタリ皇后”ラルヴァ 「フ、フフ。ほんの少し――ええ、ほんの少しだけ。あなたさまは、あの憎たらしいひとに似ていたのです」 “神聖イクタリ皇帝”ユジン 「ならば――私が、お前の運命だったのだな」 解き放たれた皇帝槍の力によって局所的に暗雲が晴れ、天から光が差し込む。 《偽神騎》を討ち取るノスフェラトゥの姿が戦場全体に晒され、神聖イクタリ帝国軍は混乱し、戦意を喪失する。 完全に破壊された偽神機の〈心座〉では、ユジンの骸とラルヴァの骸が、抱き合うように事切れている。 パーティが勝利し、各NPCと会話を行ったところで場面を終了する。 ○GM用判定早見表 【《偽神騎》ヤルダバオト】 【HP】0/90 【LP】100/100 【反射】6 【防御力】肉体:6 技術:4 魔力:3 心力:7 [白兵攻撃]8D ダメージ:2D6+【心力】17(マイナーで《血を燃やせ》、LP3点使用し+3D6) [突き返し]7D ダメージ:2D6+【心力】17 【射撃攻撃】9D ダメージ:2D6+【心力】17(マイナーで《血を燃やせ》、LP3点使用し+3D6) [射撃回避]3D (至近からの射撃の場合、《矢切》で7D) [反射ダイス]6/6 ※1ラウンド目のセットアップで《暗黒の太陽》、シーン全ての〈神骸騎〉を攻撃。 《虚無の衣》の効果により、皇帝槍からダメージを受けるまで全ての攻撃を無効化する。 メジャーアクションごとに、魔王槍+飛刃で二騎に対して続けざまに攻撃を行う。 またLPが0になった瞬間、《不滅なる悪神》で起き上がり、殺害可能な〈神骸騎〉を道連れにしようとする。 《彗星の如し》、《血を燃やせ》、《古強者》などの従来戦技も残数があれば積極的に使用する。 特に《血を燃やせ》については、膨大なLPを利して、可能な限り最大値3消費で使用し続ける。 《暗黒の太陽》での全体攻撃と、《不滅なる悪神》によるLP1での再起時、《血を燃やせ》が使用不能であることに注意。 ○エンディング 各プレイヤーの希望に沿ってエンディングを演出すること。 ドウラ公国とダオ帝国の行く末については、PC1がスラク皇女に対し恋愛感情があれば結婚と併合。 友情を有しているのであれば、ダオ帝国を復興してのドウラ公国との強固な同盟関係を形作るのが妥当だろう。 あるいはドウラ公国が、ダオ帝国を併呑し、空前の大帝国を築き上げても良いかもしれない。 いずれにせよ地方一帯が広域に平定され、平和と繁栄の時代を迎えることとなる。 金色の麦畑が風にそよぐ、穏やかなドウラ公国の景色。 それを眺めながら、“小覇王”スラクが言う。 「……ねえ、PC1。知ってる? 皆が言っているの」 「ノスフェラトゥは蘇る。ノスフェラトゥは不滅の〈神骸騎〉だって」 「負ければ壊れる普通の〈神骸騎〉だなんてこと、ホントはみんな分かってるはずなのに」 「もしかしたら……大昔の皇帝騎も、そんな〈神骸騎〉だったのかもしれないわね」 「不死でも、不滅でも、無敵でも、最強でない」 「〈魂魄〉と〈御者〉と〈神骸騎〉が力を合わせて、皆が『信じたい』伝説を背負いきった」 「そうして戦乱を駆け抜けた、ただの普通の〈神骸騎〉――――」 ……ノスフェラトゥは、蘇る。 ――――神骸機ディ・カダーベルTRPG 【ノスフェラトゥ戦記】 完 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ……この平和が数十年続くか、百年続くかは分からない。 だが、これがいかに価値ある平和かを、この場にいる誰もが知っていた。 『ドウラ大公国年代記』エタタヤ・サン ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ○使用エネミーデータ 『誉れなき従卒騎』(作成:凪ノ香) ライフパス 儀式:性別/肉体+1 来歴:兵士/射撃+1 感情:―――― 能力値 【肉体】7 【技術】4 【魔力】1 【心力】2 【神格】3 【HP】51 【LP】3 【常備化ポイント】15 【白兵】1 【射撃】5 【反射】1 【攻撃力/防御力】 肉体 7/7 技術 4/4 魔力 2/2 心力 1/1 装備(合計常備化ポイント:15/15) 従卒騎(ミーレス) 常備化P:3 【HP】+10。【肉体】能力値+1。 主兵装1:大筒(カノン) 常備化P:3 ダメージ:【肉体】+3D6 自身と[接敵]している対象には使用不可能。【反射】-1。 主兵装2:盾(ベイル) 常備化P:2 ダメージ:【肉体】 【HP】+10。 副兵装1:火炎放射器(フレイムスローワー) 常備化P:2 ダメージ:【LP】1ダメージ この武器のダメージはあらゆる装甲を無視する。 この武器のダメージは、あらゆる効果によって上昇しない。 自身と[接敵]している対象にのみ使用できる。1シナリオ中に3回まで使用可能。 副兵装2:拡散閃光砲(フラッシュビーム) 常備化P:1 ダメージ:なし [マイナーアクション]で使用する。 次の[メジャーアクション]で攻撃する対象の、防御判定のダイスを-1する(最低1)。 オプション1:増加装甲(フルアーマー) 常備化P:2 【HP】+10。【反射】-1。 オプション2:葡萄玉(ラングリッジ) 常備化P:2 射撃武器による命中判定を行う際に使用する。その攻撃の対象は[範囲]となる。 この装備を使用した場合、〈神骸騎〉に対しては使用者と[接敵]していない限りダメージは0になる。 他の弾薬系装備と同時に使用する事はできない。消耗品。 ※念話機(テレパシー) 常備化P:0 《歴戦》 消費:なし 【HP】+10。 【誉れなき従卒騎】 【HP】51/51 【LP】3/3 【反射】1 【防御力】肉体:7 技術:4 魔力:2 心力:1 [射撃攻撃]5D ダメージ:3D6+【肉体】6(拡散閃光砲で防御ダイス-1。[接敵]時、使用不可) [火炎放射]5D ダメージ:【LP】1(拡散閃光砲で防御ダイス-1。[接敵]時のみ、葡萄玉で[範囲]化可能) [白兵回避]1D [射撃回避]5D [反射ダイス]1/1 ※白兵型の〈神骸騎〉の[接敵]を待ち、隠し武器である火炎放射器から[範囲]に燃料を放射します。 火炎放射器の間合いに自ら入ってこない〈神骸騎〉とは、基本的に通常の射撃戦を行います。 誉れを捨て切った、機体の構築自体が罠のような〈神骸騎〉です。 『卑劣な野装騎』(作成:凪ノ香) ライフパス 儀式:感情/心力+1 来歴:兵士/白兵+1 感情:―――― 能力値 【肉体】5 【技術】2 【魔力】5 【心力】4 【神格】1 【HP】32 【LP】9 【常備化ポイント】5 【白兵】5 【射撃】2 【反射】1 【攻撃力/防御力】 肉体 5/5 技術 2/2 魔力 5/5 心力 4/4 装備(合計常備化ポイント:5/5) 機体:野装騎(常備化P:2) 【HP】+10。【魔力】能力値+1。【技術】属性の武器を装備できない。 主兵装1:斧(アックス) 常備化P:2 ダメージ:【肉体】+2D6 【反射】-1 主兵装2:盾(ベイル) 常備化P:2 ダメージ:【肉体】 【HP】+10。 オプション:紋章(エンブレム) 常備化P:1 【HP】+5。盾(ベイル)を装備している場合、[オプション]枠を使用しない。 ※念話機(テレパシー) 常備化P:0 《強襲》 消費:【HP】5 自分から[移動]を行って[接敵]した際に使用する。 直後に行う[白兵攻撃]のダメージを+5する。 《矢切》 消費:【HP】2 至近距離からの[射撃攻撃]の対象となった際に使用する。 【白兵】で[防御判定]を行う事ができる。[突き返し]は発生しない。 【卑劣な野装騎】 【HP】32/32 【LP】9/9 【反射】1 【防御力】肉体:5 技術:2 魔力:5 心力:4 [白兵攻撃]5D ダメージ:2D6+【肉体】5(《強襲》使用時+5) [突き返し]5D ダメージ:2D6+【肉体】5(《強襲》使用時+5) [射撃回避]2D (至近からの射撃の場合、《矢切》で5D) [反射ダイス]1/1 ※寄せ集めの集団のため、じゅうぶんな連携は取れない。 攻撃可能な誰かをランダムに狙い、可能ならば《強襲》(【HP】5消費、要移動)を用いて攻撃する。 ○ボスキャラクターデータ 《七星騎》アリオト(作成:駄天使エイワス) 魂魄:モノク 御者: 神骸騎:《七星騎》アリオト 国家:ダオ帝国 ライフパス 儀式:性別/【肉体】+1 来歴:兵士/【白兵】+1 関係:/ プロフィール 能力値 【肉体】6 【技術】2 【魔力】1 【心力】3 【神格】5 【HP】63/8+55 【LP】4/4 【常備化ポイント】40 【白兵】9 【射撃】1 【反射】5 【攻撃力/防御力】 肉体 6/6 技術 2/2 魔力 1/1 心力 3/3 【絆ダイス】:1/5 戦技 《遺産》×3 消費:なし [常備化ポイント]を5ポイント獲得する。 この【戦技】は3回まで取得でき、効果は累積する。 《矢切》 消費:【HP】2 至近距離からの[射撃攻撃]の対象となった際に使用する。 【白兵】で[防御判定]を行う事ができる。[突き返し]は発生しない。 《彗星の如し》 消費:【HP】5 [セットアップフェイズ]に使用する。[移動]または[離脱]を行える。 《一騎当千》 消費:【HP】3 [メジャーアクション]で使用する。同時に[白兵攻撃]を行い、その対象を[範囲]とする。 《二刀流》 消費:なし オリジナル戦技。 同じ主兵装の[白兵武器]を二つ装備している場合、そのダメージを合計する。 同時に【白兵】を+1する。 装備(合計常備化ポイント:39/40) 機体:七星騎(強襲騎) 常備化P:20 【HP】+40。 【白兵】+3。[白兵攻撃]のダメージ+10。【反射】+1。 主兵装1:長剣(ソード) 常備化P:1 ダメージ:【肉体】+1D6 主兵装2:長剣(ソード) 常備化P:1 ダメージ:【肉体】+1D6 副兵装:近接防御砲(バルカン) 常備化P:2 ダメージ:【技術】 [オートアクション]で宣言し、至近距離に対する[白兵]、[射撃]、[突き返し]のダイスを+1する。 この武装は上記効果を含め、1シナリオ中に1回のみ使用できる。 上記効果を用いてこの武装を同時に使用する事は、合計で「1回」とする。 オプション1:水素の心臓(ハート・オブ・ハイドロゲン) 常備化P:3 【肉体】+1。 また【HP】が0になった瞬間、【肉体】を1下げ、【HP】を1に回復する事ができる。 [励起]中には使用できない。この効果は1シナリオ中1回だけ使用できる。 このオプションは1つしか装備できない。 オプション2:調律骨格(ハーモナイズ・フレーム) 常備化P:3 【心力】+1。【反射】+1。【HP】+5。 このオプションは1つしか装備できない。 ※専用色(カラー) 常備化P:5 【反射】+1。[オプション]枠を使用しない。このオプションは1つしか装備できない。 神化:【HP】+5 成長 【国威】:5 《遺産》取得 《遺産》取得 《矢切》取得 《彗星の如し》取得 《一騎当千》取得 《七星騎》ミザール(作成:駄天使エイワス) 魂魄:リクハ 御者: 神骸騎:《七星騎》ミザール 国家:ダオ帝国 ライフパス 儀式:聖痕/【魔力】+1 来歴:継承/【反射】+1 関係:/ プロフィール 能力値 【肉体】1 【技術】2 【魔力】5 【心力】4 【神格】5 【HP】53/3+50 【LP】8/8 【常備化ポイント】40 【白兵】1 【射撃】8 【反射】6 【攻撃力/防御力】 肉体 1/1 技術 2/2 魔力 5/5 心力 3/3 【絆ダイス】:1/5 戦技 《遺産》×3 消費:なし [常備化ポイント]を5ポイント獲得する。 この【戦技】は3回まで取得でき、効果は累積する。 《銃型》 消費:【HP】4 [メジャーアクション]で[射撃攻撃]を行う際に使用する。 [接敵]中に使用不可能な射撃武器を、[接敵]中でも使用可能にする。 それ以外の射撃武器であれば、そのダメージは+2される。 《血を燃やせ》 消費:【LP】1~3 [マイナーアクション]で使用する。 直後に行う[メジャーアクション]で相手に与えるダメージを、消費【LP】1ごとに+1D6する。 《古強者》 消費:【HP】5 自分が判定を行った直後に宣言する。その判定に用いたダイスを振り直す事ができる。 同じ判定に連続して使用する事も可能だが、結果を差し戻す事はできない。 1シナリオ中に3回だけ使用可能。 《戦術指揮》 消費:【HP】5 オリジナル戦技。 [セットアップフェイズ]に使用する。 通常の処理を無視して、自身と味方を行動順番を任意に決定できる。 装備(合計常備化ポイント:40/40) 機体:七星騎(強襲騎) 常備化P:20 【HP】+40。 【射撃】+3。[射撃攻撃]のダメージ+10。【反射】+1。 主兵装1:閃光砲(ビームカノン) 常備化P:5 ダメージ:【魔力】+2D6 この兵装を用いた[射撃攻撃]のダイス+1。 自身と[接敵]している対象には使用不可能。【反射】-1。 主兵装2:盾(ベイル) 常備化P:2 【HP】+10。 副兵装:目牙閃光砲(メガビームカノン) 常備化P:3 ダメージ:【魔力】+3D6 1シナリオ中1回のみ使用可能。 オプション1:望遠鏡(スコープ) 常備化P:2 【射撃】+1。このオプションは1つしか装備できない。 オプション2:調律骨格(ハーモナイズ・フレーム) 常備化P:3 【心力】+1。【反射】+1。【HP】+5。 このオプションは1つしか装備できない。 ※専用色(カラー) 常備化P:5 【反射】+1。[オプション]枠を使用しない。このオプションは1つしか装備できない。 神化:なし 成長 【国威】:5 《遺産》取得 《遺産》取得 《銃型》取得 《血を燃やせ》取得 《古強者》取得 《皇帝騎》アイオーン(作成:駄天使エイワス) 魂魄:ラルヴァ 御者:ユジン 神骸騎:アイオーン(ヤルダバオト) 国家:神聖イクタリ帝国 ライフパス 儀式:??/?? 来歴:??/?? 関係:??/?? プロフィール 能力値 【肉体】6 【技術】4 【魔力】3 【心力】7 【神格】6 【HP】90/90 【LP】10/10 【常備化ポイント】54 【白兵】7 【射撃】3 【反射】6 【攻撃力/防御力】 肉体 6/6 技術 4/4 魔力 3/3 心力 7/7 【絆ダイス】:1/5 戦技 《遺産》 消費:なし (3回) 地下に〈神骸騎〉が隠してあったなど、往々にして〈神骸騎〉とその操手たちの出会いは劇的である。 [常備化ポイント]を5ポイント獲得する。 この【戦技】は3回まで取得でき、効果は累積する。 《矢切》 消費:【HP】2 優れた剣士たるもの、射撃への備えも身につけているものだ。 至近距離からの[射撃攻撃]の対象となった際に使用する。 【白兵】で[防御判定]を行う事ができる。[突き返し]は発生しない。 《血を燃やせ》 消費:【LP】1~3 戦いに勝つということは、生命そのものを燃やして尚、容易い事ではない。 [マイナーアクション]で使用する。 直後に行う[メジャーアクション]で相手に与えるダメージを、消費【LP】1ごとに+1D6する。 《古強者》 消費:【HP】5 常に生き残ってきたからこそ、強者と呼ばれるようになったのだ。 自分が判定を行った直後に宣言する。その判定に用いたダイスを振り直す事ができる。 同じ判定に連続して使用する事も可能だが、結果を差し戻す事はできない。 1シナリオ中に3回だけ使用可能。 《彗星の如し》 消費:【HP】5 周囲の地形を蹴りつければ、〈神骸騎〉は想像を絶する加速力を獲得する。 [セットアップフェイズ]に使用する。[移動]または[離脱]を行える。 《歴戦》 消費:なし 戦歴を重ねるには、強いだけでは意味がない。生き延びる事が、最低条件なのだ。 【HP】+10。この【戦技】を取得した時点での【神格】が2以下の場合は更に+5する。 《三位一体》 消費:なし 〈魂魄〉、〈御者〉、〈神骸騎〉の完全なる合一、三位一体の在り方は、まさに神の復活に他ならない。 [励起]中、相手に与えるダメージは全て+5される。 装備(合計常備化ポイント:54/54) 機体:皇帝騎(偽神騎ヤルダバオト)(常備化P:15) 【HP】+40。[白兵攻撃]と[射撃攻撃]のダイス+1。 【肉体】【技術】のダメージ+3。【反射】+1。 主兵装1:皇帝槍(魔剣)(常備化P:5) ダメージ:【心力】x2+2D6 この兵装を用いた[白兵攻撃]のダイス+1。 [メジャーアクション]で使用する。 その[メジャーアクション]では、この武器の攻撃を2回行う事ができる。1シナリオ1回。 主兵装2:盾(常備化P:2) ダメージ:【肉体】 【HP】+10。 副兵装:拡散閃光砲(常備化P:1) ダメージ:なし [マイナーアクション]で使用する。 次の[メジャーアクション]で攻撃する対象の、防御判定のダイスを-1する(最低1)。 ※飛刃(常備化P:5) ダメージ:【心力】x2+2D6 この兵装を用いた[射撃攻撃]のダイス+1。 この兵装に対しては、[防御判定]のダイスは-1される。(最低値0) 皇帝槍(魔剣)を装備している場合は、[副兵装]枠を使用せず装備できる。 皇帝槍(魔剣)を装備している場合は、この武器は【白兵】を用いて[射撃攻撃]できる。 オプション1:水素の心臓(常備化P:3) 【肉体】+1。 また【HP】が0になった瞬間、【肉体】を1下げ、【HP】を1に回復する事ができる。 [励起]中には使用できない。この効果は1シナリオ中1回だけ使用できる。 このオプションは1つしか装備できない。 オプション2:調律骨格(常備化P:3) 【心力】+1。【反射】+1。【HP】+5。 このオプションは1つしか装備できない。 ※専用色(常備化P:5) 【反射】+1。[オプション]枠を使用しない。このオプションは1つしか装備できない。 神化:【HP】+5(5回) 成長 【国威】:11 ・《遺産》取得 ・《遺産》取得 ・《矢切》取得 ・《血を燃やせ》取得 ・《古強者》取得 ・《彗星の如し》取得 ・《歴戦》取得 ・《三位一体》取得 ・【常備化P】+3 ・【常備化P】+3 ・【常備化P】+3 以下、[励起]後に使用可能となるデータ 主兵装1:皇帝槍(魔剣)→魔王槍(魔剣)に変更。 通常通り、「飛刃」も使用可能。 魔王槍(魔剣) ダメージ:【心力】x2+2D6 かつて《皇帝騎》と互角以上に渡り合った、ヤルダバオト自身の権能の具現。 見た目は《皇帝槍》に似ているが、比較にならないほど禍々しい。 この兵装を用いた[白兵攻撃]のダイス+1。 [メジャーアクション]でこの兵装を使って攻撃する場合、同時に「飛刃」での攻撃も行える。 その際、対象は別々に指定すること(同一対象に攻撃は行えない) 専用戦技(これらの戦技の使用はあらゆる手段で妨害、無効化する事はできない) 《暗黒の太陽》 真の力を解き放ったヤルダバオトは、あらゆる光を呑み込む暗黒の天体そのものと化す。 [セットアップ]で使用する。その際、自身が装備している[主兵装]か[副兵装]を一つ選択する。 【LP】を最大値まで回復した上で、【LP】の数値を10倍にする。(つまり【LP】が100になる) 同時に、シーン内に登場している任意の対象全てに選択した兵装による攻撃を行う。 この能力は1シナリオに1回まで使用できる。 《虚無の衣》 ――あらゆる攻撃を無効にするヤルダバオトの魔力障壁。 無敵に等しい神代の護りだが、かつて宿敵から受けた古傷という綻びが存在する。 ヤルダバオトが受ける全てのダメージを無効化する。 ただし一度でも「皇帝槍」での攻撃が命中した場合、ヤルダバオトは上記のダメージ無効をシーン中喪失する。 《不滅なる悪神》 死すべき運命すら、邪悪なる神は歪めることができる。人よ、慄け。神の御前に頭を垂れよ。 【LP】が0以下になった際に使用できる。 【LP】を1点回復し、即座に[マイナーアクション]と[メジャーアクション]を1回ずつ行える。 この能力は1シナリオに1回まで使用できる。 ◆キャンペーン背景情報 ○歴史の分岐点 「キャンペーンシナリオ:ノスフェラトゥ戦記」は、公式の歴史ではありません。 ですからあなたがたのイクタリ大陸では、二三〇四年においてもこの戦乱は起こらないかもしれません。 このキャンペーンシナリオが、イクタリ大陸の歴史において発生する分岐点は一つ。 ダオ帝国の、空気のような庶子ユジン・ダオ皇子。 彼がある日どこかの外遊中、気晴らしに皇帝騎ゆかりのものとされる古戦場跡へ遠乗りに出かけるか、否か。 たったそれだけの出来事が歴史の分かれ目となります。 ユジン皇子が、《偽神騎》ヤルダバオトの〈魂魄〉ラルヴァと出会わなければ、ゲオルグ公王は討ち取られることはありません。 ダオ帝国とドウラ公国の戦力均衡は保たれることでしょう。 しかしこのキャンペーンを遊ばない場合でも、「ノスフェラトゥ戦記」の戦乱が、あなたたちのイクタリ大陸で起こったものとしても構いません。 そしてその大乱のなかで、ドウラ公国の継承者は《偽神騎》を討ち取れないかもしれません。 この戦いが悲劇に終わった場合はどうなるでしょう? 《偽神騎》ヤルダバオトの〈魂魄〉ラルヴァは大陸秩序の破壊とイクタリ帝国への冒涜を目的としています。 〈御者〉であるユジン皇子にも、それを制止する意志はありません。 彼らは英雄の仮面をかぶり、ドウラ公国をも併呑し、神聖イクタリ帝国を膨張させ―― そしてある日、突如として冒涜的な圧政を開始します。 その場合、その圧政に対し立ち向かう、新たな〈神骸騎〉を駆る英雄たちが現れるかもしれません。 あるいは、誰か別の者がラルヴァと出会った場合はどうなるでしょう? 大国であるダオ帝国の皇子ではなく、もっと別な立場の人間が《偽神騎》に魅入られ、戦乱を画策したとしたら。 あるいはプレイヤーが「悪」の側につき、《偽神騎》とともに大陸じゅうを征服し、そしてラルヴァとユジン皇子に叛乱を試みたら? ――この「ノスフェラトゥ戦記」は、そのようなシナリオフックとして利用してもかまいません。 自由な発想で、あなたがたのイクタリ大陸の歴史を紡いでいってください。 ○パーソナリティ詳細情報 “神聖イクタリ皇帝”ユジン・ダオ 空気のように扱われていた皇子は、気晴らしの遠乗りで皇帝騎が戦ったと伝えられる古戦場に赴きました。 そこで女の声――ラルヴァのものです――に導かれ、瓦礫の下に眠る《偽神騎》を発見したのです。 それが良くないものであることなど、ひと目でわかり……それでも彼は、その〈神骸騎〉に乗り込みました。 そして〈魂魄〉ラルヴァの導きによって、彼は夢を叶えることができました。 一国の皇子たるに相応しい、戦場の英雄としての誉れ。運命を共にしてくれる、儚げでたおやかな美姫。 ラルヴァによって救われた彼は、ラルヴァを愛し、ラルヴァのもたらす破滅をすべて受け入れる覚悟です。 そして叶うならば、どうしようもなく狂ってしまったラルヴァの永き生に、終わりをもたらしてやりたいとも。 その手をとった〈魂魄〉のために、すべてを捨てて尽くし戦う者。 ――――彼はある意味で、最も〈御者〉らしい〈御者〉のひとりだったのかもしれません。 “腕輪の君”“神聖イクタリ皇后”ラルヴァ 女性 ??歳 その二つ名、“腕輪の君”とはなんら比喩ではありません。 彼女の儚げなたおやかで容貌は、全てユジン皇子の腕輪からの立体映像です。 ――ラルヴァが《偽神騎》ヤルダバオトに捧げたのは「瞳」などという生易しいものではなく、肉体や精神、寿命を含む「全て」なのですから。 その時からラルヴァは《偽神騎》ヤルダバオトと一体となりました。 この〈神骸騎〉の〈魂魄〉となった者は老いることも狂うことも死ぬこともできず、その肉体は〈心座〉から一歩も外には出られません。 つまり彼女は、まさに《皇帝騎》とかつて戦いを繰り広げた、伝説の邪神騎の〈魂魄〉そのひとなのです。 ――であれば僭称を警戒する《七星騎》たちを騙すのも、彼女にとっては容易なこと。 真の皇帝騎を直に知る彼女であれば、己の〈神骸騎〉を皇帝騎に似せ、その由来をもっともらしく語るなど、造作もないことでした。 そして真なる《皇帝騎》の行方は《七星騎》たちさえ知らず、その《七星騎》たちも時の流れに性能を削られ、もはやヤルダバオトには遠く及ばない。 それを知った時、常に淑やかに振る舞っていたラルヴァは、ユジン皇子の前で大声で笑いだしたといいます。 ……もはや大陸に敵など居ない。 ここはかつての自分を知るものも、敵も味方も誰一人いなくなり、何もかもの技術が退行した時の果てなのだと。 その時はじめて、そう理解したかのように。 彼女が何を思い、何を願って《皇帝騎》と戦いを繰り広げたのか、今となっては誰も知りません。 《皇帝騎》を、初代イクタリ皇帝を、愛していたのか、憎んでいたのか。彼女自身さえ分かりません。 どうして、何のために大陸を制覇し、《皇帝騎》の伝説を貶めようとしているのかも、また…… しかし《偽神騎》に宿る怨念ともいうべき彼女が、《皇帝騎》にまつわる全てへの冒涜と、大陸秩序の破壊を画策していたのは歴然たる事実です。 ――――そんな彼女が最後の〈御者〉としてユジン皇子を見出したのは、本当に運命であったのかもしれません。 ○〈神骸騎〉詳細 《偽神騎》ヤルダバオト ――《皇帝騎》アイオーンなど偽りの名。 かつて《皇帝騎》が平定していった、魔王や魔神、悪神などと称される伝説的な邪神騎たちの一柱。 それがこの《偽神騎》、“裏切りの”ヤルダバオトです。 この〈神骸騎〉は、〈魂魄〉に肉体の一部でも心でも寿命でもなく、「全て」を要求します。 つまり〈魂魄〉の全てを心座に呑み込む代わりに桁外れの力を発する、まさに悪魔のような〈神骸騎〉なのです。 封印が施された状態でも最高位の強襲騎なみ。 封印が解ければ《暗黒の太陽》たる動力炉から煮えたぎる昏き神血を無尽蔵に汲み上げ、[励起]状態での長時間戦闘さえ可能とする、比類なき性能の邪神騎―― これに立ち向かい勝利をおさめたのは、歴史上でも伝説の《皇帝騎》のみと伝わっています。 「魔王槍から弾ける火花。突き返しの皇帝槍が《偽神騎》の《虚無の衣》を貫き、その胸甲を穿つ。 黒炎を噴き上げる《暗黒の太陽》。もがく手を宙に伸ばしつつ、奈落のごとき谷底へと落下していく《偽神騎》――」 それは詩歌や絵画で幾度も歌い継がれ描き継がれている、《皇帝騎》伝説の有名な一節、《偽神騎》の最期です。 その皇帝騎でさえ、《七星騎》をはじめとした何騎もの有力な〈神骸騎〉を率い、やっと討ち取ったほどの一柱。 それが《偽神騎》ヤルダバオトなのです。 ……もしイクタリ大陸において再びその偉業を成せば、その者は《皇帝騎》と並び立つほどの伝説を背負うこととなるでしょう。 なお一説には、この機体は《皇帝騎》と呼ばれるようになった「神」の兄弟あるいは姉妹の亡骸であったとも伝えられています。 なぜ《皇帝騎》の兄弟機、姉妹機とも言える機体が、《皇帝騎》を裏切り、《偽神騎》と呼ばれる存在にまで堕ちたのか…… 史書には、もはや何の痕跡も残されてはいません。 なお、あえてこの〈神骸騎〉の欠点を挙げるのであれば、怨念そのものの〈魂魄〉と[励起]が可能なほど同調できる、とてつもなく腕の良い〈御者〉が要求される点でしょう。 〈神骸騎〉のちからは、〈魂魄〉と〈御者〉の三位一体でこそ発揮される。 ――その一点だけは、いかに《偽神騎》ヤルダバオトでさえも覆しがたい事実なのです。
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「人類とやらに焦ってもいなければ、絶望もしてない。」 名前:ヴィラル=ノスフェラトゥ=ナハツェーラー 種族:吸血鬼(純血) 年齢:728歳 性別:男 外見:銀髪 金眼 整った輪郭に締まった体躯。 経歴:吸血鬼の中でも特に血と伝統が濃い、血の眷属 ブラッドブリード と呼ばれる内の一人。 長生者級 エルダークラス の階級であるが、数世紀眠っていた。 他の吸血鬼や魔者等、持て余した寿命を持つ生物の人生の薄さに辟易しており、 短い寿命ながらに叡智を極めんとする人間を好んでいる。 その為、血族としてのプライドが無く、人間贔屓した面がある。 生きる、という単語に自分なりの考えを持つ偏執者。 戦術:血闘、血凍、血刀 プレイヤーは綴 綴がテンプレートくれっていうから30分で考えましたver2011 byYJ
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邪眼学園黄龍譚18限目【ノスフェラトゥ】後編 そして校舎内でぶつかる2つの影 鬼哭とほろにが 飛びかかる鬼哭をほろにがの忍刀が弾き飛ばした 「ギャゥガァッ!?」 黒い血を宙に撒き散らしながら 壁に手を突き刺し、そこに"着壁"する鬼哭 ほろにがを無数の瞳で睨みながらおぞましき声で喋る 「すげぇすげぇ…!俺の身体が紙切れのように安々と…!」 「びびったか?」 ヘラヘラと笑いながら忍刀をクルクルと指を使って回転させるほろにが 涼しげな顔で尋常ならざる切れ味を誇る忍刀をまるで自分の身体の一部のように操る だが重要なのはそこだけではない 壁、天井、床を利用し予測不可能の軌道で高速で飛びかかる鬼哭 それを的確に捉えカウンターとして切りつけるほろにが自身の能力の高さ それが戦闘飢餓の鬼哭の魂をまた揺さぶっていく 「楽しい、楽しいよぉぉぉぉぉ!! いつぶりだ!ここまで血が騒ぐのは!!!」 「…お前は、覚えているか?」 「何をだぁ!?」 「かつて、人であった頃の自分を」 ほろにがが刀の切っ先を鬼哭に向ける 無数の鬼哭の目が刃に写る 鬼哭は首をかしげる 「…?」 「忘れたのなら思い出させてやろうか お前は忍の一族として生まれ、類稀なる才能を持っていた だがお前は忍の掟とかそんなものはどうでもよかった お前は血が好きで、人を殺すのが大好きなただのイカレ野郎だった そしてその狂気が極限に達した時、お前は一族を皆殺しにした」 「…うあ…ぁぁ?」 「ま、中には生き残った奴らもいたがな… …そしてお前は自らの狂気を満足させるために自らをある部隊に売り込んだ それが七三一部隊、戦争によって生まれた悪魔の部隊」 「クカカカカカカカッ!!!!」 突然、鬼哭が笑い出す 頭に手をあてただただひたすらに笑う そしてゆっくりと喋りだした 「思い出した…!思い出した!! お前は生き残った奴の子か!? 一族の仇を討ちに来たか!?」 「生き残ったのは俺の爺さんだ… 七三一部隊が最後に使っていたのが60年前のこの学園 …依頼が来た時はこれも運命かと思っちまってな お前を見た時、なんとなくわかっちまったよ、お前が話に聞いていたイカレ野郎だったってこともな さっきも言ったが正直俺は仇とかってガラじゃねぇんだよ もう依頼も割りとどうでもいいしな お前さえいなければ俺はド貧乏の底で生活なんてしなくてもよかったとか… 色々考えちまうわけだよ、物心つかない時から暗殺術とか叩きこまれるしよぉ ただなぁ…それ以上に」 「以上に?」 「引き受けたからには俺がお前を倒さないと格好悪いだろ?」 ほろにがが地面を蹴った その速度はまるで弾丸の如く 刀を前に突き出し、鬼哭へと向かう 「幻魔烈残影」 「クカカカカカッ!!!」 鬼哭が飛んだ ほろにがは鬼哭の下をすり抜ける 着地した鬼哭が振り向き様にその手を何も無い場所に向かって突き出す 何も無い空間、そのはずなのに金属音が響き渡る そこには鬼哭によって刀を止められたほろにがの姿 「すり抜けて行ったのは幻 実体は回り込み後ろからの1撃だろぉ?」 「チッ…」 舌打ちしながらほろにがが後ろに飛び退き距離を取る 鬼哭が長く真っ赤な舌で裂けた唇とジュルリと舐める 「思い出した、ということは… つまり、お前の技は全て知っているんだよ クカカカカカカカッ!」 「ま、そうだろうな だったら避けれなくなるまで斬り続けるだけだ!!」 そう叫ぶとほろにががまた鬼哭へと向かった 流れるように二振りの刀で鬼哭を斬りつける それを避け、手の先で弾き続ける鬼哭 ほろにがの息は上がらない、淡々と相手の命の届くまで刀を振り続ける 徐々に、弾かれる金属音が減り、肉を裂く音が響き出す 「グギャッ…」 「どうした?もう終わりか?」 「…クカカカッ…お前は最高だ… 初めて殺してしまうのが惜しいと思ったよ」 「戯言を」 ほろにがの刀が、鬼哭の首へと狙いを定める 左手の刀が鬼哭の手を受け止め右の刀が首をかき切る 避けることも受けることも出来ない最後の一撃 刀が、振られる 散った火花、刃は止まっていた 「な…!?」 刃を受け止めたのは、鬼哭の鋭く尖った歯 死を恐れていない者だからこそ出来る技 命を奪う刃を目前にしても決して退くことなく刃へと向かえる者だけの技 そしてそれ以上に人間を遥かに超越した鬼哭の顎の力 その顎に、更なる力が入った 金属の砕ける音、飛び散った破片 「馬鹿なッ…」 「喉笛を噛み千切ってやるよぉぉぉぉ!!」 鋼の刃すら砕く鬼哭の鋭い歯がほろにがの頚動脈へと向かう その無数の目は狂喜し、鮮血を渇望する ほろにがの背筋に走る冷たい物 心臓を握られているかのような感覚 無我夢中で、ほろにがは鬼哭に渾身の力で蹴りを叩き込む わずかに逸れた鬼哭の貪欲なる口 だが逸らしきることは出来ずに、ほろにがの右肩へとその鋭い歯が食い込んだ そして、肉が引きちぎられた 「がぁぁぁぁぁ…!!」 「あはぁぁぁぁあ!!!」 鬼哭が離れ、ほろにがは右肩を押さえて膝をつく ごっそりと肉を持っていかれた右肩は恐らくもう使い物にならない 鬼哭はピチャピチャとほろにがの肉を食らいながら喋る 「お前の動きは完全にわかってる… どう足掻いても俺に勝つことは不可能だ」 「ヘッ…馬鹿言うな… お前がのうのうと寝ていた60年と… 爺さんの代から続いた俺へと受け継がれた60年はまるで違う」 「どう違うという!お前はここで死ぬ! 俺に全ての肉をかじり取られてなぁぁぁぁぁあ!!!」 鬼哭の口が、更に大きく開く そして全てを噛み砕くかのようにほろにがへと向かう その1撃で全てを終わらせるかのように 狙いは、頭 容易く頭蓋骨を砕き、脳髄を齧り取るであろう鬼哭の牙 ほろにががゆっくりと顔を上げた 「…臨」 「!?」 ほろにがが、消える 虚を突かれた鬼哭の背中に、鋭い斬撃 「がハァッ…!」 すぐさま振り向きその鋭い手を振るうがそこにほろにがの姿は無い 鬼哭の記憶には無い動き そして間を置かずに今度は側面から斬撃 「…兵」 「ゲハッ…」 畳み掛けるように四方八方からの連撃 鬼哭はほろにがの姿をその無数の目を以ってしても捉えることが出来ない それはほろにがが持つ最大の奥義 鬼哭が堕人に堕ちてから60年で作り上げられた 鬼哭を倒すための思いの結晶 地獄すらも生ぬるい9連続の斬撃 「…闘…者…皆…陣…烈…在…前…」 「…!」 そして鬼哭の頭上に刀を振り下ろそうとするほろにがの影 鬼哭の蜘蛛の瞳が、その刃を見た それは自らに死を与える、因果応報の刃 「封魔九印剣!!!」 突き刺さる音 頭部に深く突きこまれた、ほろにがの刀 頭蓋骨を貫通し刃の根元まで突き刺さった刀 虚ろな蜘蛛の瞳が、ほろにがを見ていた 「クカカカ、これが…俺の、求メテ…イタ…」 「地獄に戻れ、クソ野郎」 その言葉に呼応するかのように 鬼哭の身体はその形状を維持することが出来なくなったかのように 徐々に煙と化し、爆散した ほろにがはそれを見届けると懐からタバコの箱を取り出した だけど箱からはタバコは出てこずにほろにがは箱を握りつぶし そして壁に背を預け座り込んだ 「ちぇっ…ついてねーの…」 時計塔の下、無数の剣を切り払い慟哭を追い詰めていく白やん 慟哭は宙を舞い、剣を出しては白やんへと向かわせる だがその全てが白やんへと届かずに 切り払われ、白い光を残して消滅する 「なんだこの人間は…!人間如きが…!」 「例えお前の剣が無限であったとしても俺の命に届くことは無い」 「ふっ…ざけるなぁぁぁああああ!!人間如きがぁぁあああああ!!!」 慟哭のローブの下から覗く無数の刃 今までとは違い圧倒的な数 次々と現れる剣は塊、1つの巨大な剣を形成する 「666本の剣が全て貴様に向かう!! いくら貴様でも666本全てを切り払うのは不可能だろう!!」 「…」 白やんの表情は揺るがない 全てを貫くであろう666本の剣から成る1本の巨大すぎる剣 それを目の当たりしても白やんはただ静かに佇む 「終焉だ!!」 剣が、白やんへと向かう 白く輝く鎌の刃を見た白やんは少しだけ笑った 迫り来る剣に臆することなく呟く 「…なぁたまゆら、お前が強くなった理由 今わかった気がするよ… 俺に足りなかったのは…きっと…」 白やんが構える その目に宿る、強い意志 誰にも折ることが出来ない覚悟の力 「散れ!!」 「…ジャッジメント・オブ・デス!」 狂死刃ホワイトデスジョーカーが光輝いた そして、振りぬかれた刃から発射される光弾 否、それはもはや弾ではない あまりにも巨大な、全てを飲み込むかのような光の塊 周囲を眩く照らし、黒く巨大な剣すらも飲み込んでいく その光の中で慟哭の声が響く 「馬鹿なッ!!なぜ!なぜ人間如きが我らに対抗できる!!」 砕けるように消えていく666本の剣 やがて白い光が消えて行く 光が消えた時、慟哭の目に写ったのは地面に膝をつく白やん 「…グッ…」 「ふ…ははははははは!! どうやら今ので体力が尽きたようだな!」 「まずいな…血を流しすぎてる…」 その時、白やんの足元から黒い手が突き出してくる 黒い手は白やんの足を掴んだ 「!?」 「下級どもか…!いいぞ!そのままそいつを掴んでおけ!!」 慟哭のローブから現れる剣 まるで流れ落ちる滝のように次々と現れ宙へと浮かぶ ドームのように白やんの周囲を包み込む 「…これが俺の最強の技 1000本の剣が敵を包み込み串刺しにする」 「…仲間ごと串刺しにするつもりか」 「敵を滅するためには犠牲は付き物だ 御託はもう充分だ!串刺しになってしまえ!!」 1000本の刃が、一斉に白やんへと向かう 白やんの鎌が、足元の下級堕人を切り裂いた 「無駄だ!もう避けることは不可能! 全方向から来る1000本の剣を切り払うことも不可能だ!!」 「…全部切り払う必要は無い」 白やんが正面に向かって走り出す 全てを埋め尽くす刃に向かって 「ジャッジメント・オブ・デス」 先ほどよりかは小さい光を正面に向かって撃ち出した白やん 剣のドームに、穴が開いた 白やんは体勢を低くした 「甘い!1000本からなる剣の包囲は崩せん!!」 穴がすぐに塞がれる だが白やんは表情を変えずにそこにもう1発の光弾を発射する しかしそれで開いた穴もすぐに塞がれる 「無駄だ!」 そう叫んだ慟哭 その正面の剣が弾け飛び、そこから何かが飛び出した それは、鎌の先端 虚を突かれた慟哭だがかろうじてそれを避ける だが鎌は軌道を変え、慟哭の腕に鎖をからませた 「なにッ…!? だがこれも無駄だ!何をしようとその包囲からは抜けられない!! これで俺の動きを封じたつもりだろうが逆だ! お前のほうが動きを封じられたのだ!!」 剣のドームが、収束していく だが慟哭の正面、鎖が出ている部分が白く光り輝き出した そして剣が弾ける 包囲網を抜け、飛び出した白やん 右手を前に突き出し、迫り来る剣の力を全て殺し、剣の包囲を抜けて 慟哭が、声にならない声を微かにあげた 「な…」 「光弾は鎌の先端を包囲から抜けさせるために "膜"を薄くするため必要だった あとは鎖に引っ張られて死の右手で急所を庇えば抜けることは出来る」 鎖に巻き取られ、一直線に慟哭へと向かう ガキン!と白やんの持つ鎌から鎖が外れる 完全な、死の射程距離 白やんが鎌を振りかざした 「我が人間如きに…やられるというのか!?」 「お前の運が悪いことは3つある 信じあえる仲間がいなかったこと、相手が"俺達"だったこと そして…俺の逆鱗に触れたことだ!!!」 白やんの鎌の刃が、横一文字に慟哭を切り裂いた だが止まることはなくそのまま今度は縦に そして右下から左上に、右上から左下に 新たに剣を出す暇すら与えない空中での連続の斬撃 そして斬れば斬るほどに輝きを増す刃 「断罪の時だ、慟哭」 慟哭の腹部に刃が深く突き刺さる 白い輝きが慟哭のローブや、フードから溢れ出す 慟哭の痙攣が振動となり鎌へと伝わる 「ジャッジメント・オブ・デス!!」 体内に直接撃ち込まれた白き死の輝き 光に押し潰されるかのように慟哭のローブが徐々に霧へと姿を変える 溢れ出す光は全ての闇を包み込む その光の中で慟哭の絶叫が響き渡る 「何故…何故、何故ぇぇぇえええええええええ!!!?」 「俺はもう、1人で戦っているのではないからな」 「チ、ク、ショ、オォォォォオオオオオオオオオオオォォォォォ…」 ボフッと音を立てて慟哭の身体が全て黒い霧と化す 光は収束し、あたりは静けさを取り戻していく それは人にも、堕人にも、全ての者に平等に降り注ぐ死の静寂 地面に着地する白やん 同時にその口から赤い鮮血 「…どうやら…ここまで…か… だけど…どうしてかな…お前なら必ず勝てると…思えるよ… 任せた…ぞ…戦友たち…」 その言葉を残し 白やんは地面と倒れこんだ 白く輝く死神の鎌が月光を反射していた 白やんと慟哭の戦いの最中 校庭では黒き破壊の炎を撒き散らす哀哭と1人の鬼が戦いを繰り広げていた 焼け焦げ、穴だらけの大地、まさに地獄の如く その地獄で円舞曲を踊るように戦い続ける2人 宙を走る黒き焔、それを避け、哀哭へと向かう鬼面夜叉 「…貴女はとても強い ですが私がノスフェラトゥ様から受けた命令は最後の封印の処理 故に私は貴女がどんなに強かろうと倒さねばいけません」 「…」 返事はせずに、ヤチャマルは哀哭へとひたすらに突き進む 哀哭は静かに続ける 「ただ放つだけでは避けられるのはすでに理解しました」 その発言の後 哀哭の身体が真横に高速で動いた 黒く焦げ付き、煙を浮かばせる地面 「真横への高速移動…?」 「真横だけではありません」 バシュッ!という音 そしてジグザグに高速で移動しながら哀哭はヤチャマルへと接近する そのまま放たれる黒い焔 正面へと転がるように避けるヤチャマル 弧を描くように真横から背後へと続く地面を削る音 真後ろから響く哀哭の冷たい声 「焼滅しなさい」 ヤチャマルの背後から迫る何かが風を切り向かう音 振り向かずともそれが何かは理解できる 全てを焼き尽くす暗黒の焔 タン、タン、タンと、3つの音 次いで地面が抉られる破壊音 正面へと転がるように抜けたヤチャマル だが地面を削るような音が真後ろから側面へと 「人である限り、私についてくることは出来ません」 「…チッ」 ヤチャマルの視界に微かに映る哀哭 その靴から黒い炎が噴出している 大地を焼け焦がす炎の噴出 それがあらゆる方向への高速移動を可能にしていた 鬼の面の下で、ヤチャマルが言葉を紡ぐ 「…昔なぁお前みたいに上からの命令を淡々とこなす奴がいたんだ 善か悪なども考えず、ただ命じられたままに作業のようにこなす奴がな」 「何を言っているのですか?」 「お前の結末が、見えるって意味かな」 「…理解しかねます」 哀哭の靴から、今までの数倍とも言える炎が噴出した 異常な加速、まるで哀哭そのものが弾丸のようにヤチャマルへと向かう その右手は黒い剣と化し、左手には揺らめく暗黒の焔 まず放たれたのは焔、ヤチャマルを焼き尽くすべく一斉に放たれる 避ける場所など無いかのように広がる焔 だがヤチャマルの目は唯一、避けられる場所を見つける 右に飛び、その唯一の回避ポイントへと向かう 「そう、逃げ場はそこしかない だからこそ私の右手が貴女を殺れる」 正面に、冷たく微笑む哀哭 その右手が、滑らかに、振り下ろされる 乾いた音が響く すれ違いざまの1撃を放った哀哭が少し離れた場所で止まる 間を置かず、何かがカランと地面に落下する それはすっぱりと斬られた鬼の面の右上部分 「…紙一重で避けましたか… それと…カウンターで私の腹部に1撃…」 「普通なら倒れてるはずなんだけどな」 「…そうですね、人間なら、倒れているはずです」 「はぁ…どーしたもんか…」 ヤチャマルが困ったような声をあげる 哀哭は口元に手をあてしばらく考えるような素振りを見せる …そして口元から手を離し冷たい声で呟く 「風哭、鬼哭、慟哭…そう…やられたのね…」 「何?」 「…どうやらもう遊んでいる暇はないようですね… 温存しておきたかったのですが…貴女に使いましょう」 哀哭の両手が空へと向けられる 両の袖口から螺旋を描き空へと向かう黒き帯 するすると帯と帯とが絡まりあい 空中に巨大な"何か"を形成する それは黒き巨人の上半身 圧倒的な、大きさを誇る全てを破壊すべく哀哭によって生み出された者 冷たい声がまた響く 「デウス・エクス・マキナという言葉をご存知ですか?」 「聞いたことはある」 「ラテン語で"機械仕掛けの神"という意味です そしてこれこそが私の作り出した、デウス・エクス・マキナです」 「フン…」 「さぁ終わりにしましょう 機械仕掛けの神の1撃は誰であろうと防ぐことは出来ません」 巨人が動く その右腕を天高く振りかざす 「クッ…!!」 哀哭へと走り出すヤチャマル だが、振り下ろされる巨人の手から抜け切ることが出来ない 巨人の咆哮が大地を、空を揺るがす 全てを叩き潰す鉄槌が、ヤチャマルへと迫る その時だった 何処からか放たれ、巨人の頭部へと向かう黒い光の弾 空を切り裂き周囲に螺旋状のエネルギーの奔流を巻き起こす黒き光弾 それが、巨人の頭部へと命中し爆発した 巨人の腕が止まった 身をよじるように動いた巨人、その指先が徐々に塵と化していく 哀哭の叫び声、その声には驚愕、動揺 「馬鹿な…!? デウス・エクス・マキナのエネルギーが撃ち消され…て!? そんなこと…ノスフェラトゥ様以外に出来るわけが…!!」 「そんな顔も出来るんじゃないか」 「!?」 哀哭の目の前で構えるヤチャマル 右手の掌が、哀哭の腹部にゆっくりと押し当てられた 殴打ではなく、ただ優しく、包み込むように 「夢想…!光鬼発勁!!」 爆発音のような腹腔に響く音 周囲が一瞬、明るく輝く そして、哀哭が、崩れ落ちる 「な…ぐッ…」 「はぁ…はぁ…」 哀哭の表情が焦るように変化する 今までの哀哭からは想像もつかない表情の変化 それは自らの身体が動かないという恐怖から来る物 「なぜッ…!たかが腹部への打撃で…! なぜ身体が…ピクリとも動かないの…!?」 「…」 ヤチャマルが鬼の面を投げ捨てた カラン、と音を立て鬼の面は地面を転がり …そして砕けた 「夢想光鬼発勁は体内で練り上げた気を相手の体内に撃ち込む俺の最終奥義 人であろうと、機械であろうと、何であろうと 直撃を受けて動ける奴はまずいないさ …というか普通なら即死するような威力だけどな」 「くっ…」 「最も…これを使うとな…俺の気もほとんど枯渇するんだ… もう…動けねぇなぁ…」 そしてヤチャマルがその場に倒れこむ 黒き巨人、デウス・エクス・マキナの残滓がただ宙を舞っていた 戦いの終結を知らせるかのように そして… 堕人を率いる狂った王と戦い続ける… 「ノォォォォスフェラトォォォォォォオオオ!!!!!!」 「ククッ…!!!」 黄龍鉄甲を振りぬく ノスフェラトゥは時にゆるやかに、時に素早く避け続ける 奥歯をかみ締め、ただノスフェラトゥを倒すために拳を振り続ける コイツのせいで…コイツのせいで風太はまた…!! 風太だけじゃない…コイツがいたせいで多くの悲しみが生まれた… コイツだけは絶対に俺が!! 「目覚めろッ!!!白虎ォォォォォォォオオオオ!!!」 叫ぶと同時にノスフェラトゥへと向かう ズタズタに切り裂いてやる!!! お前のせいで生まれた… いくつもの悲しみ…怒り…涙… 嘆き…痛みを…思い知れ!!! 爪が、ノスフェラトゥの身体を切り裂いた 後ろへと吹き飛ぶ、いや、自ら飛んでいくノスフェラトゥ その着地地点に倒れている2人 ヤチャマルと…アレは…哀哭? 砂煙をあげてノスフェラトゥは2人の真ん中に着地する 哀哭が声をあげた 「…ノスフェラトゥ様…」 「…どうやら全滅か… やはり頼れるのは自分だけ…かぁ」 「お願いします…今一度私にチャンスを… 私は…貴方様のお力に」 哀哭の言葉を最後まで聞くこと無く ノスフェラトゥはその鋭い爪を哀哭の背中へと突き立てた 迷いなく、ただ"処理"するかのように 「…ノ…ス…」 「2度目など、無い」 「…い、いやァァァァァァアアアアァァァアアアアアァァァ…」 哀哭の絶叫、頬を伝う、黒い涙 その身体がゆっくりと黒い塵と化していく しなやかな身体も、身に纏っていた黒いメイド服も 何もかもが塵と化す 俺は動けなかった、今初めて俺はノスフェラトゥという存在の恐ろしさを認識した気がした ノスフェラトゥがこちらを向き直った 「たまゆら、本気で行くぞぉ? 覚悟はいいか?」 手の震えを握りこむように抑え込み 俺は返事をした 「覚悟するのは…お前のほうだ!!!」 「…どのみち大いなる者と迎合するのは俺だけでいい 我らは全にして個、個にして全だからな」 「ふざけるなぁッ!!!」 ノスフェラトゥへと飛びかかる 白虎の爪を振り下ろす ガキィン!と金属音 信じられなかった 誰が相手だろうと全てを切り裂いていた白虎の爪が、止められていた 「な…!?」 「…ククッ…」 ノスフェラトゥの反対側の手の爪が振りぬかれる 白虎の力を持ってしても避けれない 否、手を掴まれ、避けることが出来なかった 振りぬかれた爪は、俺の身体の肉を切り裂いた スローモーションに動く世界で、飛び散っていく俺の赤い血 同時に白虎の力が消えていく感覚 そして切り裂かれた身体に突然襲い来る激痛 「がッ…」 思わず左手で傷口を抑える 身体が前屈みになったその瞬間、傷口に更なる衝撃 視界に映ったノスフェラトゥの足 後ろへと吹っ飛び、地面に背中から叩きつけられる 痛みを押さえ込みすぐに立ち上がろうとする だが強い力で後頭部を地面に叩きつけられた 視界がゆがみ、気持ちが悪い、頭がクラクラする すぐ頭上からノスフェラトゥの声が響く ノスフェラトゥは俺の頭を足で地面に押さえつけていた 「…お前は本当に今までよくやってくれた だからこそ、私が本気で、直々に手を下してやる 限りある命で足掻け、そして脳に刻み込め 不死なる者、ノスフェラトゥ、その強さを」 「…けるな…」 「何?」 「ふざけるなぁぁぁぁぁああああああああああ!!!! 目覚めろッ!!玄武!!!」 光が弾け、ノスフェラトゥが飛び退く 俺は立ち上がる 「こんな痛み…どうってことない…!! …お前を倒さないと…痛みは止まらない…!! だから俺は…どんなに痛くても…止まるわけには行かないんだ!!!」 「…ククッ…いいだろう… ならばお前には更なる絶望を与えよう…」 ノスフェラトゥが天を仰ぎ両手を広げた 空を切り裂く焔…空が…燃えていく! 天を埋め尽くす劫火はまるでこの世の終わりのような光景 紅蓮の業火に埋め尽くされた空 ゆっくりと、ノスフェラトゥの手が動いた 「…何をする気だ!!!」 「絶望しろたまゆら!!」 俺がノスフェラトゥへ向かって走り出したと同時に 天を漂う紅蓮の業火は地上へと降り注いだ まるで流星のように、結界に穴を開け 地上へと降り注ぐ 校庭のあちこちで爆発が巻き起こる 業火は、敵も味方も関係無く無差別に降り注ぐ 「やめろぉぉぉぉぉおおおおおおおお!!!!」 ノスフェラトゥへと黄龍鉄甲を振る 弾かれる衝撃、無理やり押さえ込みもう1撃 だが、ノスフェラトゥは後ろへと飛び退く 着地し、小さな笑い声をあげる 「聞こえるか、たまゆら? お前の仲間の悲鳴が?」 「…!」 「そしてホラ、空を見てみろ」 ノスフェラトゥが指を指す場所 空中に浮かぶ黒い球体 球体の周りが歪んでいるようにも見える 「…あれは重力制御で作り出した極小ブラックホール 徐々に落下し、地面に辿り着いた時にこの学園を飲み込むだろう 無論、最後の封印が隠れている寮もな…」 「…テメェ…」 「落下まで10分と言った所だ さぁ、抗ってみせろよぉ?」 頭の中で、何かがブチリと切れた音がした気がした 周囲に降り注ぐ業火のせいだけじゃない、身体が熱い 両の目は最早ノスフェラトゥしか見えない 俺は、もう何もいらない ただ1つだけこいつを倒すための力が欲しい 全ての悲しみを止めるために、全ての絶望を終わりにするために 何を失っても…こいつだけは…!!! こいつ…だけはッ…!!! 右手が、震えだす 違う、震えてるのは…黄龍鉄甲…? 黄金色の光が、黄龍鉄甲から溢れ出す 暖かい…光…脈打つような力の意志… 声…声が聞こえる… 『真なる目覚めの時 完全なる覚醒、お前はそれを望むというのか?』 望むッ…!! それでこいつが倒せるというのなら…!! 『…ならば聞け 破邪の拳に秘められし究極の力… その力の名は――…』 「どうしたぁ…? 戦意喪失か?」 ノスフェラトゥがゆっくりと俺に近づいてくる 俺は顔をあげた 「…ノスフェラトゥ」 「んん?」 「…もう、お前の声は聞きたくもない」 「どういう意味だ?」 「…目覚めろ…!!!黄龍ゥゥゥゥウウウウウ!!!!!」 金色の光が、弾けた 衝撃の波がノスフェラトゥは後方へと吹き飛ばす 「グオオッ!?」 黄龍鉄甲が形を変える 質量を無視した、変形、否、増殖 変形を繰り返し右腕全体を覆う黄龍鉄甲 それだけには留まらず、鉄甲は鎧と化し、全身を覆っていく 両腕には、如何なる物も切り裂く黄龍の爪を携えた拳 両足に、大地すらも掴む黄龍の爪 あらゆる攻撃を弾き返す黄龍の龍鱗の如く神々しく輝く鎧 黄龍鉄甲の究極の力… いや、違う、これこそが黄龍鉄甲の本来の姿 全身を巡る躍動感、熱くたぎるような血液 淡い金色の光で周囲を優しく照らしつつも荒ぶるような力を感じる これが…四神を統べる、黄龍の力…! 吹き飛ばされたノスフェラトゥが立ち上がる そして、俺を見る 「…その姿は…」 「ノスフェラトゥ…!!行くぞ!!」 地面を蹴ったと同時に離れていたはずのノスフェラトゥがすでに目の前 脚力とかそういう問題では無く、瞬間移動にも近いようなその動き 蹴り出した地面が砕けるほどの勢い 咄嗟に右腕を振るう 黄龍の爪が、ノスフェラトゥの身体を切り裂く 次に左腕 こちらも容易にノスフェラトゥの身体に食い込み、裂く 「ゲハァッ…!!」 後ろへと吹き飛んで行くノスフェラトゥ その勢いは校庭を端から端へと突っ切り校舎の壁に激突する コンクリートにヒビが入り、その部分がまるで鉄球を叩きつけられたかのようにヘコむ 「馬鹿なッ…なんだこの威力はぁ…!」 「ノォスフェラトォォォォ!!!」 「クッ…!!!」 結界の外では皆が姫と神楽君の協力によって避難していた 堕人の軍団との戦いと降り注ぐ紅蓮の業火によって全員が満身創痍の状態だった 「…誰かが戦ってる」 そう呟いたのはしげるだった ぽん、としげるの肩にえび助が手を置いた 「…たまゆら君しかないだろ」 「あの業火の中でたった1人で…」 燃え盛る業火に阻まれ結界の中は見えない それでも響く戦いの音 その場にいる誰もが理解していた 全てを背負い、業火の中で戦っているのは誰なのかを 「クッ…!」 「待て、剣三郎… 足手まといになるだけだ」 「しかし…」 結界の中へと戻ろうとする剣三郎を黒やんが静止する 気持ちは誰もが同じ それでも今行けば足手まといになるだろうということは誰もが理解していた ただ祈ることしか出来ない自分たちが悔しくてしょうがない 「…たまゆら君は、必ず勝つ」 桃花がそう小さく呟いた 「当たり前じゃないですか」 蝶はそう返事を返す それでもその手は震えている 「僕達の想い…託します…」 透過が小さく呟き、祈るように手を組んだ それを見た雷雲も恥ずかしそうに手を組んだ 気がつくと、誰もが手を組み祈りを捧げていた 仲間の、勝利を祈って 「グォォォォッ…!!」 焼け付いた地面を転がっていくノスフェラトゥ 右手の鉤爪は砕け、その身に纏うマントもすでにボロボロになっていた 全身につけられた黄龍の爪による傷跡 そこから赤い血が流れ出す 「…クソッ…ブラックホール維持のために重力制御は使えない… この力…対抗できぬ…!!」 「お前の負けだ、ノスフェラトゥ!!」 「舐めるなァァァァァァアアアアア!!!!」 ノスフェラトゥが左手の鉤爪を振りかざし向かってくる 俺は両手を前に突き出した ずっと聞こえていた 皆の声が、俺を想う気持ちが だから、俺は負けない 負けるわけには、いかないんだ!!! 『頼みましたよ、たまゆらさん!』 『俺達の、いや、この学園の未来、たまゆら君に託すぜ!』 『生きて帰ってきてよ!たまゆら君!!』 『本当の正義ってのはきっと君なんだ!』 『そのムカつく奴、ぶっ潰してくれよ!』 『俺達はいつだって共に戦ってる』 『俺を倒したんだから、必ず今回も勝ってくれるよな!』 『たまゆらさん、貴方を信じた僕は間違ってなかったと証明してください!』 『終わらない悪夢なんて無い!きっと終わる!』 『たまゆら、学園を救ってくれ…束縛ではない、真の解放で!』 『お前ならきっと出来るさ、なんたって俺が認めた奴なんだからな!お前は!』 『全部終わったら…サボりぐらいは許可してやんよ!』 『また…お弁当作るから、皆で食べようね』 『たまゆら君が時空を超えて俺に会ったのは… きっと…意味があったんだろうな… 今、全てに終わりを!!』 想いに答えろ、黄龍鉄甲、そして、俺の想いをこの一撃に乗せろ 全ての根源を滅殺しろ!!! 「…黄龍」 『待て、たまゆら!!』 「…ゆき兄!?」 『仮面だけを狙え!』 「…わかった!」 ノスフェラトゥが迫り来る 仮面だけに狙いを定め 「たぁぁぁまぁぁぁゆぅぅぅらぁぁぁぁあああああ!!!」 「黄龍烈破滅閃双撃破ァァァ――――――!!!!」 両手より放たれた金色のエネルギー 細く絞られた全ての邪を粉砕する究極の力は ノスフェラトゥの仮面に直撃した 「おぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおお!!!!」 「グガ…ガ…!! 馬鹿なッ…!この威力…人が出せる出力を遥かに超越して…!!」 全エネルギーを仮面へと叩き込む 今ならわかる、俺が執行部と戦い続けた意味が 戦いの中で知った皆の想い、記憶の欠片が揺ぎ無い絆を生み出して その想いが、力に変換されて行く これが、本当の黄龍鉄甲の使い方 四神の力で誰かと繋がり、黄龍の力でその想いを束ね そして、全ての敵を滅殺する!! 「ウゥゥッァァッ…!!!」 ノスフェラトゥの仮面にヒビが入る 爆発的なエネルギーに晒されているノスフェラトゥは動くことが出来ない 仮面から覗く目、そこには異常な程の憎悪 だけど、恐れるわけには行かない!!! 例えお前がこの世界全ての憎悪 をぶつけて来たとしても 共に戦う仲間がいる限り、俺は決して何も恐れない!!! 『たまゆらさん!行きますよ!』 『たまゆら君!これで終わりにするぞ!!』 『たまゆら君!私達の持てる力の全てを君に!』 『受け取れ!たまゆら君ッ!』 『こいつを2度とこの世に出させるな!たまゆらぁッ!!』 『この身が砕けようとも…たまゆら!君と共に戦う!』 『全部持ってけ!俺の力を!たまゆらぁッ!!』 『たまゆらさん!使ってください!僕の力全てを!!』 『どんな存在にも必ず砕ける場所は存在します!たまゆらさん!受け取ってください!!』 『俺の力、お前に預けたぞ!』 『もっていきな、たまゆら!正真正銘俺の最後の力だ!!』 『鬼の力、お前ならきっと使える!受け取れ!』 『きっと、私の力も…たまゆら君ッ!!』 『消えることなど怖くはないッ!だから最後まで君と共に!』 「うぅぅぅぅぅオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」 「まだ…出力が上がると言うの…かぁぁぁぁあ!!?」 金色の光がさらに輝きを増す 周囲に旋風が巻き起こり石や砂が舞い上がる 『終わりにしようぜ、たまゆら』 「ゆき兄…」 『全ての想いが束ねらる一瞬に全てを乗せて撃ち込んでやれ』 「ああ!!!」 「ぐぅぅぅぅぅ…!!」 「終わりだ!!ノスフェラトゥ!!!!」 『究極黄龍破邪滅閃双撃龍波ァァァ――――――!!!』 全ての闇を撃ち砕くかのような爆発的な黄龍のエネルギー その全てがノスフェラトゥの仮面に直撃した 仮面を分断するかのように、大きな亀裂が走った そして、ノスフェラトゥの絶叫 「グゲェアァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!! アアァァァアァアアアアアアアア…!俺ハッ…!!不死ナル者…!! ナゼェ!!ナゼ俺ガコンナッ…!コンナァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」 仮面が、亀裂に覆われ ノスフェラトゥの身体が糸の切れた人形のように力を失った そして、黄龍鉄甲からのエネルギーの射出が途絶える 空に浮かぶノスフェラトゥの作り出した極小ブラックホールがゆっくりと消滅していく 全てを焼き尽くすはずだった業火もその勢いを急速に失って行く やがて、ブラックホールが完全に消滅する 同時に黄龍の鎧は元の黄龍鉄甲へと戻る 俺の身体から力が抜け、地面に膝をつく 「ハァッ…ハァッ… 勝った…ついに…勝ったのか…!?」 ノスフェラトゥは動かない ただ立ち尽くし、微動だにしない 「…タ、マ、ユラァァァ…」 「なッ!?」 こいつ、まだ…!? 立ち上がろうとするが力がまるで入らず立ち上がれない 焦っている俺に折れた鉤爪を向け 亀裂まみれの仮面の下でノスフェラトゥは途切れ途切れの声で続ける 「ワレハ…フシナルモノ… カナラ…ズ…マイモドリ…キサマヲ…コロ…ス… カナラ…ズダ…ナンドデモ…ナンドデモ…!! キサマノマエニ…アラワレ…グ…ガッ!!」 バキィンと音が響いた ノスフェラトゥの仮面が粉々に砕け散った 仮面の下に現れた顔 それは、俺のよく知る顔 「…ピュア…?」 ピュアは、そのまま地面へと倒れる 動かない身体を必死に動かしピュアへと這いずって近づく 肩に手をかけ、必死に揺さぶる 「ピュア…どうしてお前が… どういうことなんだよ…!?」 「う…」 「ピュア、おい!」 ピュアがゆっくりと目を開く その瞳が俺の顔を見る 「たまゆら君…」 「ピュア…どうしてお前が…?」 「ここは…どこだ…? 僕は…何をしていたんだ…?」 「覚えて…いないのか?」 「…時計塔…」 「え?」 ピュアの手が、俺の手を掴んだ 「時計塔の地下… この学園は…やっぱり…」 「な、何言ってるんだ?」 「う、ゴフッ…」 ピュアの口から大量の吐血 その血が、俺の頬に散る 「ピュ、ピュア…」 「僕は間違って…いなかっ…グッ、ゴボッ…」 「もう喋るな!」 「…止め…なくちゃ…」 「ピュア…おい… ピュアァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」 18時限目 - ノスフェラトゥ - 終 .
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前のゲーム | 次のゲーム クリア条件:EDを見る(グッドEDとバッドEDどちらでも可) 開始時間:2019/03/16(土) 12 04 18.72 終了時間:2019/03/16(土) 13 12 55.51 参加人数:2 概要 プリンスオブペルシャのシステムに悪魔城ドラキュラっぽい世界観と 独自の格闘要素を持たせたようなゲーム。 罠の配置が非常に嫌らしく、難易度は極めて高い。 主人公は武器を持たず、素手で怪物達と渡り合っていく。 戦闘中に行えるアクションは多彩で、それらを上手く使いこなせると独特の気持ちよさがある。 残りコンティニュー回数を使い切ってからクリアするとバッドエンドになる。 が、ラスボスを倒せたということでクリア扱いでいいだろう。 ちなみに開発元のセタはFCでも 悪魔城ドラキュラっぽい見た目のゲーム を出している。 操作方法 ※コマンドは右向き時のもの 基本動作 動作 コマンド 備考 歩く 左右キー しゃがむ 下 構える Y ここから各種格闘アクションに移行できる(後述) 垂直ジャンプ B 前ジャンプ(立ち幅跳び) 右+B ダッシュ 右を2回連続入力 ボタンを離してもすぐには止まらず一定距離を滑る ダッシュジャンプ ダッシュ中にB 連続で入力すると高速移動できる 宝箱を開ける(中身を調べる) (宝箱のそばで)上 一つの宝箱でも数回調べることで複数個のアイテムを入手できる場合がある 上に掴まる (掴めるものの真下で)上 よじ登る 掴み中に上 手を離して降りる 掴み中に下 押す 押せるものに向かって歩く 特殊動作 動作 コマンド 備考 飛び上がり蹴り 垂直ジャンプ中にY 二段蹴り B・Yと素早く入力 2発とも命中すれば威力はやや大きい スライディング ダッシュ中に下+Y 色々なものを潜り抜ける。重要 タックル ダッシュ中にY 出が速い。ダッシュからのブレーキとしても利用できる ローリングソバット ダッシュ中に上+Y 構え中の専用アクション 動作 コマンド 備考 構えを解く 上 ボス戦中は不可 ステップ Y押し続け+右 前方に素早く移動する バックダッシュ Y押し続け+右 後方に素早く後ずさる 前ジャンプ 右+B 前方に軽くジャンプする 飛び込み蹴り 前ジャンプ中にY リーチが長く、敵を突き飛ばすのに向いている。 回し蹴り 左+Y リーチが長い。敵によっては直後にジャブに繋げるなどしないと反撃を食らうこともある 踏み込みアッパー 下+Y(素早く入力) 素早く間合いを詰めつつ攻撃できる。命中後は通常コンボフィニッシュAに繋げられる ジャブ Y 出が非常に速い。ジャブ→ジャブと連続で命中させることで、そこから各種コンボフィニッシュに繋げられる。 コンボフィニッシュA ジャブ二発目 または踏み込みアッパー命中後にY パワークリスタルの量に応じてより強力な技に進化していく。 コンボフィニッシュB ジャブ二発目命中後に左+Y 回し蹴り→強烈なパンチ コンボフィニッシュC ジャブ二発目命中後に下+Y フック→アッパー コンボフィニッシュD ジャブ二発目命中後に一瞬間を置いてY パワークリスタルの量に応じてより強力な技に進化していく。クリスタルが最低4個ほど無いと出せない? ホーリータッチ ジャブ二発目命中後に下・右下・右+Y(下入力の際に一瞬だけしゃがむこと) 掌底を繰り出すコンボフィニッシュ。コマンドは難しいが通常のコンボよりも強力? 隠し技 +... 発動条件:パワークリスタル9個所持 & ライフ1以下 の状態であること ホーリーダンス (しゃがみ状態から)下・右下・右+Y 6連発の乱舞技。1~5発目の威力は小さいが、最後の一発で大ダメージを与える。途中で潰される場合もある。発動した時点でパワークリスタルの所持数が0個になる (1主) 難易度「HARD」にて攻略しました コンティニューを残した状態で迎えるEDがこちら 彼女が吸血鬼となる前に救出することが出来ました スタッフロール 「HARD」をクリアすることでステージセレクト等の隠しコマンドが表示されます ・1主雑感 プリンス・オブ・ペルシャを彷彿とさせる作り込まれた動きが特徴的な良アクションゲーム。 見た目の通り難易度は高く一筋縄ではいきませんがその分やり応えは結構なものがあり、この手のアクション好きには是非プレイして欲しい一本と言えます。 即死トラップや初見殺しが非常に多いことから覚えゲーの側面も強い為、繰り返しプレイをしていく間には徐々に攻略法も掴めてくるだろうと思います。
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特徴 補足 特徴 吸血魔族:男/登場スレ-7~ 容姿-痩せこけた肌に青白い肌、尖った鼻に不清潔なタキシード 印象-気味が悪い/年齢-? 能力-鼠の召喚、吸血能力、細菌繁殖 ・解説 吸血精直属の部下、四天王の一人。アバドンの侵攻時に吸血精が封印を解いた。別名は貪欲宮。 言うまでもなく気味が悪く、かなりの野心家。国民は曰く、彼の忠誠心はただのゴマすりに過ぎない。ということ。 だが、噂とは裏腹に吸血精への忠誠心は四天王の内で一、二を争う高さ。 他の吸血魔族と決定的に違う場所は、モチーフが蝙蝠や狼ではなく鼠である所にある。 補足 封印時はただのドブネズミにされ、城壁都市の下水道を彷徨っている。
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◆第二話:リアピオンの嵐 著:凪ノ香 本シナリオのリプレイはウェブ、同人誌、動画等々にて公開して構いません。 その際は二次創作についてのガイドラインに従ってください。 ◆第二話:リアピオンの嵐○シナリオ概要 ○GM向けガイド ○PC1~3オープニングフェイズ:エケテイリア ○ミドルフェイズ シーン1:アイオーリアの宿所 ○ミドルフェイズ シーン2:運命の出会い ○ミドルフェイズ シーン3:望まぬ再会 ○ミドルフェイズ シーン4:選択の時 ○ミドルフェイズ シーン5:忍法シチホウデ ○ミドルフェイズ シーン6:忍の恩返し ○ミドルフェイズ シーン7:トロヤの休日○「ミドルフェイズ シーン7」前後に関する補足 ○ミドルフェイズ シーン8:出場 ○ミドルフェイズ シーン9:個人戦決勝戦 ○ミドルフェイズ シーン10:団体戦闘競技 ○クライマックスフェイズ:謎の『白騎士』○GM用判定早見表 ○マスターシーン ○エンディング ○使用エネミーデータ ○ボスキャラクターデータ『卑劣な野装騎』(作成:凪ノ香) 『白騎士』(作成:駄天使エイワス) ○シナリオ概要 ゲオルグ公の死を端緒に激化したダオ帝国とドウラ公国の戦は、突然の休戦を迎えた。 四年に一度のリアピオン大祭による三ヶ月の平和期間、エケテイリアの宣言が為されたためだ。 権威ある大陸列強国として、ドウラ公国もダオ帝国も、この休戦勧告を無視することはできなかった。 公国の首脳部が立て直しに奔走する中、一行はリアピオン大祭に出場することになる。 ドウラ公国の象徴たる〈神骸騎〉ノスフェラトゥが大打撃を受けたことは、もはや周知の事実である。 休戦に助けられたとはいえ、公国の影響下にある国々の動揺は続いている。 新たな公王はイクタリ大陸の諸国に向け、〈神骸騎〉ノスフェラトゥの健在を示さねばならない。 ――不死の伝説を継ぐ〈神骸騎〉たちが、いま大祭に嵐を呼ぶ。 ○GM向けガイド 今話は〈神骸騎〉を用いた戦争ではなく、奉納の競技試合に出場するシナリオである。 パーティに対し、とくに騎士道精神にのっとった誉れある振る舞いが推奨されることを強調しよう。 またクライマックスシーンでは、多数の〈神骸騎〉が敵として登場する。 《一騎当千》や《掃射》など、範囲攻撃戦技を取得している〈神骸騎〉がいると有利だろうと助言すること。 ○PC1~3オープニングフェイズ:エケテイリア ドウラ公国、首都エポリナの公城。 その大会議室には、伝説的な〈邪神騎〉の胸部装甲を槍で貫く〈皇帝騎〉の大絵画が飾られている。 ダオ帝国の軍勢を打ち破ってより、半月後のこと。 会議室には、公国の重鎮が居並んでいた。 前話で捕らえた捕虜などがいればその身代金の支払いなどの交渉も上手く進み、現在、公国と帝国は休戦状態にある。 そして現在の議題は、リアピオン闘技場の領有国である、アイオーリア=トロヤ連合王国より宣告された競技会の開催。 それに伴う三ヶ月の平和休戦期間、エケテイリアについてだ。 ※アイオーリア=トロヤ連合王国について サンプルシナリオ「亡命の戦火」に登場したPC所属国が手を携えて発展した四年後の姿という設定である。 プレイ経験があるプレイヤーがいれば、当時のキャラクターの名前などを出してみるのも良いだろう。 (GM、全員に非搭乗状態での登場を促す) “紋章官”フィオ・サームズ 「――と、以上のように停戦処理は進行中です」 「しかしゲオルグ公の死に伴う服属国の動揺は続いており……」 “内務大臣”ムライプ・ミスターニ 「ぐむむ! 我々は勝ったではないか! 帝国の侵攻を押し留め、休戦期間まで粘り――」 “神官長”イズラ・サン 「そう、粘りきりました。それも奇跡的に……それによって怖れていた離反は起こりませんでした」 「しかし得難くはあれ、一度の勝利。周囲から見れば、幸運か実力かは判然としますまい」 “内務大臣”ムライプ・ミスターニ 「神殿長! 公王の御前で、不敬であるぞ!」 パーティの面前では公国の首脳部が議論をしてる。 争点は服属国の動揺が続いており、立ち位置を決めかねた国々が、貢納や兵力の供出を理由をつけて渋っている点だ。 それに対して―― “紋章官”フィオ・サームズ 「ダオ帝国は、長年の敵対国であったマヌ=カーセ連邦との国境沿いに物資を集積している様子」 「恐らく平和休戦が終わり次第、ユジン皇子の〈神骸騎〉アイオーンを総大将として、決定的な攻勢を企図している模様です」 “内務大臣”ムライプ・ミスターニ 「戦線を整理するつもりか!? マヌ=カーセ連邦は近年、政情不安が著しい!」 「ゲオルグ公すら討ち取ったアイオーンが乗り込んできては、おそらくはひとたまりも……!」 “神官長”イズラ・サン 「そうして連邦が瓦解すれば、帝国はマヌ=カーセ側に多数の〈神骸騎〉を貼り付けておく必要がなくなり……」 「返す刀で斬られるのは、我々というわけですな」 “内務大臣”ムライプ・ミスターニ 「神殿長! もう少し歯に絹を着せられよ!」 首脳部の面々がざわめき、あれこれと議論をしているが、決着の様子は見えない。 公国の危機は続いている―― “紋章官”フィオ・サームズ 「――公王陛下、いかが致しましょう?」 そんな中、フィオ・サームズはPCたちに冷徹な視線を向けてくる。 今回のシナリオは「パーティが大祭に出場し、ドウラ公国の健在を喧伝する」というものだ。 大祭は極めて多くの国々から、雑多な人々が押し寄せる一大行事であるから、 「在野の強力な〈神骸騎〉乗りと面識を得られる」「諸国の情勢を集めることができる」 といった利点も存在することを、GMはパーティに対して説明しよう。 その上で、誰がそれを提案し、どのような流れで首脳部に受け入れられるのか。 現在のドウラ公国がどのような国であるのか、それを決めるのはゲームをプレイしているあなたたちだ。 以下にパーティが大祭への出場を提案した場合のNPCの反応例を記載する。 この通りにする必要はないが、GMは描写の参考にして良い。 “内務大臣”ムライプ・ミスターニ 「なんと無茶な!? リアピオン大祭は、無数の策謀と在野の強者が入り乱れる混沌のるつぼ!」 「もし在野の〈神骸騎〉に遅れを取るようなことあらば、名誉の失墜は確実ですぞ!?」 “神官長”イズラ・サン 「しかし、賭けの一つにも打って出ねば、もはや公国に待つのは順当な破滅」 「大祭への出場は、確かに妙手やもしれませぬ……」 “紋章官”フィオ・サームズ 「それでは、アイオーリア=トロヤ連合王国に急ぎの書簡を」 「今年の出場〈神骸騎〉は、ノスフェラトゥである、と――――」 首脳部は議論の末にパーティの提案を承認し、PC1~3は大祭の出場選手として登録される。 国威の象徴であるノスフェラトゥを駆るPC1は個人戦および団体戦、PC2と3は団体戦への出場予定だ。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ○ミドルフェイズ シーン1:アイオーリアの宿所 列強ドウラ公国から訪問してきた一行のために、アイオーリア=トロヤ連合王国はみごとな宿所を割り振った。 部屋の窓を開けば潮風が吹き抜け、大祭に賑わう街並みと、色とりどりの帆をかけて行き交う船が見える。 (GM、全員に非搭乗状態での登場を促す) “神官”エタタヤ・サン 「そもそもリアピオン大祭については、どこまでご存知でしょうか?」 使用人たちが宿で荷解きをする間、随員のエタタヤが、リアピオン大祭について解説を行う。 GMはパーティに「◆シナリオフック」のリアピオン大祭についての項目を参照するよう要請しよう。 「……といった由来から殺生は禁じられ、武装も非殺傷用のものの使用が徹底されます。争いごともご法度ですね」 「しかし建前がそうあるとはいえ、国家の要人が多数集まるのです。刺客などが放たれる事件もままあります」 「主催であるアイオーリア=トロヤ連合王国もこれには警戒し、争いごとには厳罰を以って対応しておりますが――」 「なにぶんこのようなお祭り騒ぎです、対応に限度があるのは致し方のないことでしょう」 「ただ幸いにして、陛下はお顔をあまり知られておりません。改修されたノスフェラトゥの姿もです」 「〈神骸騎〉競技の開催までには数日の間があります。あちこち見て回り、見聞を広めるのも良いことでしょうが――」 「ドウラ公国の公王であるなどとは、むやみに名乗られませんよう」 GMはここから個別行動が増えるため、パーティ間の会話があれば今のうちに行うよう促すこと。 パーティの会話が一段落つき次第、シーンを終了する。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ○ミドルフェイズ シーン2:運命の出会い ※このシナリオでは、スラク皇女とPC1(〈御者〉あるいは〈魂魄〉、両方でもよい)は互いの正体を知らぬまま出会い、親交を深める。 そのような話であると説明をした上で、GMはPC1と、希望の展開についてよく話し合おう。 以下に示すのは展開の一例であり、PC1の設定に応じてGMは自由に状況を調整して良い。 リアピオン大祭の〈神骸騎〉競技への出場に備え、人々は〈神骸騎〉の整備や最終点検に余念がない。 騒ぎを起こさぬように機体各所を布で覆ったノスフェラトゥもまた、あなたの点検をうけている途中だ―― そんなときだ、あなたに声をかけてくる少女が現れたのは。 (GM、PC1に非搭乗状態での登場を促す) 謎の少女 「はぁっ、はぁっ……! っ、ねえ、あなた! どこかの国の〈魂魄〉よねっ?」 「ごめんなさい、追われてるの! ちょっと匿って頂戴――!」 息を切らせてPC1の腕をつかんだのは、儚げで聡明そうな雰囲気の、明らかに高貴な身分の少女だ。 少女を機体の影や〈心座〉などに隠すと、「姫さま!?」「姫さま!? 殿下!? どちらに!」などと叫びつつ、幾人かが駆けてゆく。 どうやら刺客騒ぎなどではないようだ。 謎の少女 「はぁっ、はぁっ……もう、兄さまったらいい加減な! なーにが『脱走なら慣れている』よ、まったくもう!」 「……あ、ごめんなさいね。どこの国の方かは存じませんけど、〈神骸騎〉の整備中に匿ってもらうなんて、本当に不躾なことを」 「もちろん私も、〈神骸騎〉に機密が多いことは存じています。機体や部品はなるべく見ないようにしますし、誓って覚えません」 「ただ……ええ、はい。 はい、だいたい聞いた通りの事情でして」 「もう少しの間だけ匿ってもらえるとありがたいのですけれど……」 「いいんですか? ご親切に、ありがとうございます――」 「あ、お互い、名乗ったり詮索したりはやめておきましょうか……ひょっとすると、国同士の怨恨があるかもしれません」 「もし親兄弟の仇だったりしたら、気まずいなんてものじゃないですしね」 「ええと、そうですね。それじゃあ私は……ハオ! ハオちゃんでどうでしょう? もちろん偽名です!」 「それとも貴族っぽく、“リボンの君”とかでも良いですよ?」 「あなたのことは、なんて呼んだらいいですか?」 PC1が名乗り返したところで、シーンを終了する。 GMはPC1のプレイヤーには、「謎の少女」と過ごす楽しい一日のプランを考えてもらおう。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ○ミドルフェイズ シーン3:望まぬ再会 腕に絡む刺青も鮮やかな、蛮族と思しき風体の女がいる。 かと思えば凛々しいマントを羽織った〈御者〉らしき男もいる。 フードを目深に被った人々は、いずこの国の貴族だろうか。 遍歴の〈魂魄〉や〈御者〉が集まるという、アイオーリアの酒場。 情報収集のためにそこを訪れた貴方は、目を見張ることになる。 (GM、PC2に非搭乗状態での登場を促す) “伏龍皇子”ユジン・ダオ 「ああ、では段取りはそのように。後日、迎えを差し向けよう……では」 「…………ん? なんと。これは驚いたな、PC2殿ではないか」 PC2が見つけたのは、テーブルの一つで〈御者〉らしき男と何らかの交渉を行っていた、ユジン・ダオだ。 彼の〈魂魄〉である、瞳を隠した物静かな女、ラルヴァも、その傍に寄り添っている。 なにやら因縁があるとみた精強な〈御者〉らしき男は、目礼するとすぐにその場を立ち去った。 “伏龍皇子”ユジン・ダオ 「……いやはや、まずい居合わせ方をしてしまったな。私に斬られる理由がありすぎる」 「他の場で遭遇したのであれば、仇討ちの決闘でもなんでも受けて立てたのだが――」 “腕輪の君”ラルヴァ 「ユジンさま。エケテイリアの休戦を蔑ろにするような真似はおやめください」 「PC2さまも……アイオーリア王の顔を立て、どうかこの場ではご堪忍を」 “伏龍皇子”ユジン・ダオ 「無論、そのような蛮行はしないさ、我が君」 「……どうだろう、PC2殿。よろしければ一献、付き合っていただけないか?」 「ゲオルグ公は偉大な敵手であった。彼の話を聞かせて頂きたい」 PC2はこの申し出にどのように対応しても良い。 ユジン・ダオの申し出に応じて席につくのであれば、ユジン皇子は嬉しげに笑い、ゲオルグ公を称えて杯を掲げる。 主君の仇と同席はできないと断る場合、ユジン皇子はPC2のその忠節を称賛する。 いずれにせよ両者の会話が一段落ついたあたりで……ふと、PC2は不審な気配に気づく。 先程見かけたフードを目深に被った集団が、ユジン・ダオとラルヴァに剣呑な視線を向け――そして、刃を抜き放った! ここでシーンを終了する。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ○ミドルフェイズ シーン4:選択の時 シーン3の直後からのシーンとなる。 突然の抜刀に酒場は騒然とし、人々は慌てて逃げたり壁際に避難をはじめる。 フードを目深に被った刺客たちは、主にラルヴァを狙うようにして剣や小型の弩を構えている。 ユジン皇子も腰の剣を抜き、ラルヴァを守るように身構えた。 (GM、PC2に非搭乗状態での登場を促す) PC2はこの状況に対し、自由に行動を考えることができる。 想定されるいくつかの行動を列挙するため、GMはこれに応じて対応しよう。 1.刺客たちに加担してユジン皇子を襲う 競技会を汚されたアイオーリア王が激怒し、出場資格を取り消される公算が高い。 列強の臣下として行ってはならない行為だと断言しよう。 2.状況を無視して戦闘から離脱する ユジン皇子は当然のようにこれを責めない。 刺客たちもこれを追わないため、自由に離脱できる。 3.ユジン皇子に助太刀し、刺客と相対する 末尾掲載の「エネミーデータ:【刺客の群れ】」ひとつと「生身戦」を行うこと。 ユジン皇子と背中合わせに戦い、刺客を退ける形になる。 この戦闘に勝利した場合、PC2は【応援ポイント】(※詳細後述)を1つ獲得する。 敗北した場合、ユジン皇子が敵を倒すため命の危険はないが、【応援ポイント】は得られない。 “伏龍皇子”ユジン・ダオ 「くっ!」 “腕輪の君”ラルヴァ 「ユジンさま! ……っ!」 ラルヴァが刺客の気を引くように走り出す。 幾つもの太矢が、その身に突き立つように見え……次の瞬間、その体にノイズが走り、掻き消えた。 〈神骸騎〉に縛られた魂魄が時折使用する、立体映像装置だ。 驚きに目を見張る刺客たちに向け、怒りに燃えたユジンが斬りかかる。 “伏龍皇子”ユジン・ダオ 「貴様ら……ッ!」 刺客の多くが斬り伏せられたところで、呼子笛を慣らしつつアイオーリアの衛兵たちが駆けてくる。 PC2がユジンに加勢していた場合、以下のセリフを追加しよう。 “伏龍皇子”ユジン・ダオ 「我が君……ラルヴァは、〈神骸騎〉に縛られている身なのだ」 「“腕輪の君”というのは、そのままの意味でね」 「彼女に町の賑わいを、見せてやりたかったのだが……」 そう言ってユジンは、気落ちしたように左手の腕輪に触れる。 古代の機械装置と思しきそれが、ラルヴァの映像を投影しているのだろう。 「そしてPC2殿。仇の身でありながら、命を助けられてしまったな」 「……助太刀、心より感謝する。此度の一件、公国には累が及ばぬように処理することを、我が名に誓おう」 刺客の正体を探る場合、どうやらマヌ=カーセ連邦の手の者のようだと分かる。 エケテイリア後のアイオーンの襲来を怖れ、ラルヴァあるいはユジンの暗殺によってそれを回避しようとしたのだと推察できる。 PC2とユジンの会話が一段落したところで、シーンを終了する。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ○ミドルフェイズ シーン5:忍法シチホウデ 大祭に賑わう露天市場には、様々な商人が商品を広げ店を開いている。 そんな中、目立たぬ隅の一角に、占いの看板を掲げる店があった。 ……あなたの目当ては、そこだ。 (GM、PC3に非搭乗状態での登場を促す) 店に入ると、ヴェールを被った黒装束の若い女がいる。 “忍びの者”カグラだ。GMはPC3と相談し、なぜ知己なのかを決定すること。 “忍びの者”カグラ 「ほう……PC3か。久しぶりだな」 「今はドウラ公国に仕えているのだったか? 物好きなことだ」 「何の情報が欲しい、〈神骸騎〉競技か? 有力な優勝候補の〈神骸騎〉は何柱かいるぞ」 「ああそうだ。優勝候補にはないが、あの“無敵の勇者”も参戦している」 「……予想屋によればヤツが大穴だそうだぞ、賭けてみるか? ククっ」 カグラがその言葉を冗談めかして語るのか、刺々しく語るのかはPC3との関係次第だ。 しかし、PC3が報酬を提示すれば、カグラは多くの情報を語る。 「マヌ=カーセ連邦は、相当に追い込まれているようだな」 「ユジン皇子と、〈魂魄〉ラルヴァの暗殺を計画しているようだ」 「我々の側にも、奴らを殺してくれぬものかと依頼がきた」 「ああ、その依頼は断ったさ」 「我々とて、リアピオン大祭で殺生に及ぶほど向こう見ずではない」 「しかし……ユジン・ダオ皇子、あれはどうも不気味だな」 「一見して、騎士道精神あふれる見事な皇子ぶりだが……」 「私が見たところ、そのふるまいで人を酔わせ、己の裁量で動かせる手勢を集めているフシがある」 「だが読めん。いったい、何のためだ?」 「庶子とはいえ第一皇子、しかも〈御者〉としてあの活躍だ……順当に行けば帝国の次の冠はやつのものだろう?」 「兄妹仲も良好だとも聞くが、後継者争いに備えているのか、皇位継承後の側近を求めているのか……」 「PC3、お前はどう見る?」 PC3とカグラの会話が一段落したところで、「お頭!」と占い屋に駆け込んでくる男が現れる。 シーンを終了する。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ○ミドルフェイズ シーン6:忍の恩返し ノザルキ衆 「お頭! 大変です、が……」 (GM、PC3に非搭乗状態での登場を促す) “忍びの者”カグラ 「ああ、コイツは私の知人だ。聞かれて構わない、話せ」 ノザルキ衆 「今しがたマヌ=カーセ連邦の刺客がユジン皇子に襲撃を仕掛けて……返り討ちにあったそうです」 (PC2が助太刀していた場合) 「しかもドウラ公国の〈神骸騎〉乗りが居合わせて、多勢に無勢のユジン皇子を見過ごせず、主君の仇だってぇのに助太刀したとか」 「アイオーリアの市民たち、『なんという義侠心』『主の名を汚さぬ忠臣』と、すっかりドウラ公国びいきの様子です」 ノザルキ衆 「ただ、困ったことにどうも、ウチも関与が疑われているようでして」 「衛兵に若い者が何人かしょっぴかれちまいました」 “忍びの者”カグラ 「む……」 PC3はドウラ公国の貴重な〈魂魄〉である。 外交筋から上手く申し入れれば、無実のノザルキ衆を解放することはできるだろうと、GMは説明すること。 PC3がそれについて提案した場合、カグラはその申し出を受け入れて感謝する。 “忍びの者”カグラ 「……すまぬ。借りを作ってしまったな」 「我々は恩を返す。さしあたっては――大祭の期間中、ドウラ公国の良い噂を広めておこう」 この手助けを行った場合、PC3は【応援ポイント】(※詳細後述)を1つ獲得する。 PC3とカグラの会話が一段落したところで、シーンを終了する。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ○ミドルフェイズ シーン7:トロヤの休日 (GM、PC1に非搭乗状態での登場を促す) GMはプレイヤーと相談し、「謎の少女」とPC1の、楽しい大祭見物を演出しよう。 御者競技や、騎馬競技などを観戦しても良い。 何か美味しいものを食べ歩いても良いし、アイオーリアの名所を見て回っても良い。 自由に演出したうえで、最後に夕日のなかで二人が別れるシーンを描写する。 謎の少女 「……ありがと。今日は一日、楽しかった」 「本当に楽しかった……こんなに笑ったの、何年ぶりかしら」 「その……コレ、私のリボン。今日の記念に、よければ持っておいて」 謎の少女は髪を括っていた赤いリボンをほどくと、はにかむようにPC1にそれを渡す。 「あなたも大祭で、〈神骸騎〉競技を戦うのでしょう?」 「栄光を勝ち取れるよう、ちゃんとお祈りしておくから。貴賓席から、ちゃんと見ているから――」 「だから……もし勝てたら、表彰の時、それを掲げて?」 「あなたが誰だか、私に教えてほしいの」 「そうしたら、きっといつか……お父さまやお兄さまに頼んで、あなたの国を訪ねにいくわ」 「ね、約束よ? また会いましょう?」 無事にPC1が謎の少女と良好な関係を築けた場合、【応援ポイント】(※詳細後述)を1つ獲得する。 会話が一段落したところで、シーンを終了する。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ○「ミドルフェイズ シーン7」前後に関する補足 PLたちが〈魂魄〉と〈御者〉の関係性をより演出したい場合。 あるいは絆ダイスが不足していると思われる場合場合、更に増補的なシーンを差し込んでも構わない。 これは個別のシーンでも構わないし、全体のシーンでも構わない。 GMは柔軟に対応し、シーン数を増減させていこう。 また、もしそこでPCたちが誉れある行動を行った場合、GMは【応援ポイント】を加算しても良い。 ○ミドルフェイズ シーン8:出場 リアピオン大祭の〈神骸騎〉競技の開催が宣言される。 大闘技場に〈神骸騎〉たちが居並び、辺りに祝福の花びらが撒き散らされる。 (GM、PC1~3に搭乗状態での登場を促す) その中でも、観戦者たちの話題をさらっているのは、やはり〈神骸騎〉ノスフェラトゥだ。 大国の国威を背負う〈神骸騎〉の出場は、リアピオン大祭でもなかなか見られない光景だ。 「あれが〈神骸騎〉ノスフェラトゥ……!」 「ドウラ公国の……」 「ダオ帝国と戦い続ける不死身の〈神骸騎〉……」 「たとえ壊しても蘇るって噂だぜ」 そんな中、パーティに隣り合った位置にいる〈神骸騎〉が念話機越しに話しかけてくる。 “無敵の勇者”タラレヤ・アンダマイル 「やあ、ドウラ公国のノスフェラトゥ! すっかり、噂のひとだね!」 「でも君、〈神骸騎〉を受け継いだばかりだろう――?」 「リアピオン大祭ってのはね、素人が乗り込んでいきなり大活躍できるような甘いものじゃない……」 「この僕、“無敵の勇者”たるタラレヤ・アンダマイルが、君に敗北を教えてあげようじゃないか!」 「フフ、フハハ! ハァッハッハッハッ!」 会話が一段落したところで、シーンを終了する。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 加えてGMは、これまで得てきた【応援ポイント】についてパーティに説明すること。 これはリアピオン大祭に限って使用できるパーティ共有のリソースであり、[絆ダイス]と同様の効果を発揮する。 つまり、1消費するごとに判定に用いるダイスを1つ増やすことができる。 [絆ダイス]同様、【応援ポイント】も、結果が確定する前ならば、判定後に追加使用を宣言することができる。 ここまで順調に進めている場合、【応援ポイント】は3つあるはずだ。 PC2がユジン皇子に助太刀しなかった、あるいは失敗した場合、2つかもしれない。 GMは【応援ポイント】の残数を確認すること。 このポイントは、読んでの通り競技試合における観客からの応援の度合いを表現している。 【応援ポイント】の使用を演出する必要がある場合、GMは演出として観客席を沸き立たせよう。 ○ミドルフェイズ シーン9:個人戦決勝戦 司会 「強い! 強い強い! ドウラ公国のノスフェラトゥ、強い!」 「これまでウアテマの疾風射手も、イコダイケの魔剣使いも、チョーマの鉄球使いすら鎧袖一触――ッ!」 「まさかまさかの展開だ! これまで競技会への参戦はありませんでしたが、圧倒的! 圧倒的です!」 「嘘だろう!? まさか! どよめきが止まりません! 本当に、この〈神骸騎〉は不死無敵なのかッ!?」 司会が興奮したように叫んでいる。 つい先程、PC1のノスフェラトゥが準決勝の相手を打倒したばかりだ。 その興奮が冷めやらず、会場は熱狂の渦にある。 (GM、PC1に搭乗状態での登場を促す。またPC2~3は非搭乗状態で観客席に登場してよい) 司会 「いよいよ決勝戦です! この二柱が栄冠を争うなど、誰が予想したでしょう!」 「ドウラ公国の〈神骸騎〉、“死なず”のノスフェラトゥ――!」 「そしてもう一方は……“無敵の勇者”タラレヤ・アンダマイル――!」 闘技場のもう一方から、“無敵の勇者”タラレヤの、〈神骸騎〉ラードーンが入場してくる。 だが金色の機体ラードーンの動きはぎこちない。 特に、左腕がまったく動いていないのが見てとれる。 司会 「おおっと……! こちらは準決勝の損傷が残っているか“無敵の勇者”!」 「これはラードーン、厳しい、厳しいぞ……!」 観客席のざわめくなか―― “無敵の勇者”タラレヤ・アンダマイル 「うわ――! 左腕さえ、左腕さえ無事ならなァ――!!」 「ノスフェラトゥを相手にしても負けなかったんだがなァ! かァ――! 左腕がなあ――!!」 猛烈な勢いでタラレヤが負け惜しみを叫びはじめ、「ふざけるなー!」「真面目にやれー!」と観客席からブーイングが飛ぶ。 “無敵の勇者”タラレヤ・アンダマイル 「本来ならなァ! 本来なら勝ってたんだけれどなァ――あ、やめっ! やめろ! 物を投げつけるな! 装甲が汚れるだろ!」 「ほら来いよノスフェラトゥ! 今なら絶対に勝てるぞ、なにせ左腕がダメだからな! かァ――!!」 GMはPC1に対し、二つの選択肢があると提示すること。 一つめは手負いのラードーンを、戦場でそうするように情け容赦なく打ち倒すこと。 この場合、判定の余地なくPC1は勝利することができる。 拍手と歓声と、タラレヤへのブーイングのうちに、勝利の祝福を受けることができるだろう。 “無敵の勇者”タラレヤ・アンダマイル 「かァ――! 左腕さえ無事ならなァ! かァ――!」 「準優勝で終わりはしなかったんだけどなぁ! かァ――!」 観客 「いい加減にしろー!」「何が“無敵の勇者”だ恥を知れ――!」「ブー! ブー!!」 ……ただ少々、観客の注目をタラレヤに持っていかれるかもしれない。 二つめは、これはあくまで奉納武闘会であるとして、相応の手加減(※)を行うと宣言することだ。 (※こちらも同様に左腕を使わないと宣言しその通りにするなどの、騎士道的な所作である) この場合、PC1は〈神骸騎〉による、射撃または白兵の攻撃判定を一度だけ行う。 これにより成功数2を出すことで、PC1は〈神骸騎〉ラードーンに対等の条件で勝利したものとできる。 “無敵の勇者”タラレヤ・アンダマイル 「……キミ、本気かい? リアピオン大祭だぞ? 決勝戦だぞ?」 「絶対に拾える勝利を、わざわざ対等に戻すっていうのかい? さてはバカだな! ハハハ!」 「でも、そういうバカは嫌いじゃない!」 「いいだろう、この僕、“無敵の勇者”たるタラレヤ・アンダマイルが、君に敗北を教えてあげようじゃないか!」 この選択肢を選んだ場合、互いにハンデを抱えた状態での〈神骸騎〉ラードーンとのノスフェラトゥの激戦が開始される。 もし判定に失敗し敗北すれば準優勝という結果になる。 会場の観客たちはPC1の潔い態度を称賛し、ブーイングまじりにタラレヤの勝利を祝う。 しかしこの選択肢を選んだ上で、判定に成功した場合、会場の観客たちはPC1の誉れある戦いぶりに熱狂する。 ノスフェラトゥに対する歓呼の声が会場を揺るがし、PC1を称える叫びや口笛が鳴り止まない。 “無敵の勇者”タラレヤに対しても健闘を称える声が響き渡るだろう。 【応援ポイント】+2すること。 “無敵の勇者”タラレヤ・アンダマイル 「ぐっ、降参だ! 左腕――は、もう関係ない、文句のつけようもなく君の勝ちだよチクショウ!」 タラレヤは〈神骸騎〉の無事な手を伸ばし、ノスフェラトゥに握手を求めてくる。 PC1が応えた場合、ワッと観客からひときわ大きな歓声があがる。 “無敵の勇者”タラレヤ・アンダマイル 「だが次はないぞ! このタラレヤ・アンダマイルの名を覚えておくことだね!」 観客 「いい勝負だったぞ――!」「おめでとう! おめでとう!」「よくやったー!」 シーンを終了する。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ○ミドルフェイズ シーン10:団体戦闘競技 会場の興奮も冷めやらぬなか、パーティは翌日には団体戦闘競技に出場することになる。 紅白に色分けされた二つのチームに分かれ、多くの〈神骸騎〉が合戦同様に戦いを繰り広げる最も壮麗な奉納競技―― 個人戦が〈神骸騎〉の性能を測る最も注目される種目とすれば、団体戦は大祭の最後を飾る華となる種目だ。 “神官”エタタヤ・サン 「無茶な出場日程を考慮して、予備の部品を多めに持ってきておいて助かりました……」 「公王陛下、そして皆さん。どうかご武運を! 皆さんのご活躍は、必ずこのエタタヤが書き記します!」 「終わったら表彰式、それに祝宴も待っていますよ!」 闘技場へと向かう直前。 昨日から随員を指揮してノスフェラトゥの点検整備を行っていたエタタヤは、流石に疲れた様子だ。 それでもエタタヤは、ここが年代記記録者の頑張りどころと、拳を握って応援の意欲を見せている。 パーティがそれに対して応答したり、互いに会話をしたところで回想を終えよう。 (GM、PC1~3は搭乗状態での搭乗を促す) そして現在―― 司会 「なんだ、なんだなんだ、あの白組の〈神骸騎〉は――!?」 闘技場で、観客たちは予想外の展開に大きくざわめいている。 始まった団体戦闘競技では、序盤から白いマントを羽織った強襲騎が猛威を振るっていた。 今も鉄球を振り下ろした重装騎が、それを躱され突き返しの魔剣に倒れる。 司会 「あの白い強襲騎! 昨日の個人戦には出場していませんでした! 選手登録も『白騎士』とのみ!」 「しかし強い! 強い――! 今もチョーマの鉄球使いが倒れました!」 「有力〈神骸騎〉が次々になぎ倒されていくぅ!」 “無敵の勇者”タラレヤ・アンダマイル 「はッ! 昨日は準! 優勝! という残念な成績だったが!」 「この僕を前にして良い度胸だ! いくぞラードーン――――ぐわああああ!?」 タラレヤのラードーンも『白騎士』に突っかけるが、飛刃と魔剣によってあっという間に打ち倒される。 白騎士 「………………」 “無敵の勇者”タラレヤ・アンダマイル 「うわああああ――!? 待て待て降参降参――!?」 『白騎士』がタラレヤに武器を振り下ろそうとする。 パーティは演出的にここに割って入っても良いとGMは説明すること。 “無敵の勇者”タラレヤ・アンダマイル 「ノスフェラトゥ!? 一度ならず二度までも情けをかけられるとは! 屈辱だよでもありがとう覚えとけ!?」 なお仮に特にパーティがタラレヤを見捨てた場合でも、タラレヤが死亡することはない。 競技会で使われる武具は非殺傷用の模擬武器であり、『白騎士』も降参を宣言したラードーンにあまりに過剰な追い打ちは行わないためだ。 白騎士 「………………」 介入、不介入いずれにせよ『白騎士』の瞳がギラリと光り、パーティの〈神骸騎〉三柱を見据えて武器を構える。 卑劣な野装騎たち 「あの『白騎士』、このままノスフェラトゥを狙うつもりらしいぞ!」 「おいおい、昨日の個人戦で優勝した〈神骸騎〉だぞ!?」 「……お、おい、けどよ。こりゃあおこぼれを狙えば、俺たちでも……ノスフェラトゥを狩れるんじゃないか?」 「ふ、不死狩りの〈神骸騎〉か……悪く、ねえな……」 「ダオ帝国に取り立ててもらえるかもしれねえ……!」 「か、囲め! 行け! あの『白騎士』を利用して、ノスフェラトゥの首を獲れ!」 周辺の〈神骸騎〉たちも色めき立ち、目の色を変えてパーティを取り囲んでくる。 性能はさほどでもなさそうだが、仮にも〈神骸騎〉がおよそ6機――二倍の数だ。 司会 「おおっと! 『白騎士』がノスフェラトゥに狙いを定めた!」 「囲まれているぞ、囲まれているぞ!? 二倍以上の敵に囲まれているぞノスフェラトゥ!」 「どうなる! どうなる――!?」 パーティが決戦前の会話を終えたところで、シーンを終了する。 登場キャラクター各自の良いロールプレイをひとこと褒め、GMはそれぞれに絆ダイスを1つ渡すこと。 ○クライマックスフェイズ:謎の『白騎士』 戦闘前に、各自に絆ダイスを1つ配布する GMは各キャラクターの絆ダイスが、4~5個あることを確認しよう。 極端な使い方をしていない限りは、ほぼ上限値になっているはずだ。 絆ダイスはキャラクターたちの勝利を支える重要な要素である。 もし明らかに絆ダイスが不足している様子であれば、GMはロールプレイを促し、更に絆ダイスを与えても良い。 また【応援ダイス】も無理な使用をしていなければまだ残っているはずだ。 こちらも残数を確認しよう。 戦闘中、PCが観客を盛り上げるような活躍をしたと判断した場合、GMは追加の【応援ダイス】を与えても良い。 (※たとえば範囲攻撃によって、一気に複数の野装騎を薙ぎ払った時、『白騎士』に大ダメージを与えた時などだ) 神骸騎『白騎士』 卑劣な野装騎×6 以上のエネミーを、下記の[接敵]状態で登場させる。 【卑劣な野装騎×3】<距離>【白騎士】<距離>【パーティ側〈神骸騎〉×3】<距離>【卑劣な野装騎×3】 白騎士 「………………」 この『白騎士』は念話機による会話には一切応答せず、魔剣と飛刃を振るって縦横に暴れまわる。 ただし『白騎士』はパーティ内に[励起]した〈神骸騎〉がいる場合、極力それを狙うことを避ける。 全ての〈神骸騎〉が[励起]した場合のみ、『白騎士』は[励起]した〈神骸騎〉に攻撃を行うものとする。 なおリアピオン大祭は非殺傷競技である。 仮に[励起]状態で【LP】が0となっても〈魂魄〉は死亡しないが、ごく稀にリング禍のような事故死は発生する。 『白騎士』はドウラ公国の〈神骸騎〉を舐めているのか、それとも大祭を血で穢すことを避けているのか――? 卑劣な野装騎たち 「ひ、ひひひ! あの白い〈神骸騎〉に続けェ!」 「俺だっ! 俺がノスフェラトゥを仕留めるんだ!」 「バカめ、先に取り巻きから仕留めるんだよ!」「は? 先に大将からだろ!?」 「なに指図してやがる!?」「ああ!?」「ああァン!?」「ああああァァン!?」 卑劣な性根の野装騎たちは、盾と斧を構えてパーティににじり寄ってくる。 この野装騎たちは合理的な連携を取ることができない。 ※『白騎士』が撃破された時点で、野装騎が残っていた場合、野装騎は連鎖して降伏する。 「う、うわあ! 『白騎士』がやられた、もうダメだァ!」 「降参だ! 降参する、ゆるしてくれぇ!」 戦闘は『白騎士』のHPが0となった時点で決着となる。 『白騎士』は[励起]は行わず、HPが0になった時点で規定の「降参」の旗を掲げる。 観客 「うおおおおおおおおっ!!」「こんな凄い勝負、見たことねえ!!」 「あの『白騎士』も強かったが、ドウラ公国の〈神骸騎〉はもっと凄かったなぁ!」 「大祭の伝説になるぜ、この一戦はよう!」「ノスフェラトゥ! ノスフェラトゥ!」 パーティが倍以上の〈神骸騎〉たちに勝利し、観客席から口笛や雄叫び混じりの大歓声があがったところでシーンエンド。 ○GM用判定早見表 【白騎士】 【HP】90/90 【LP】10/10 【反射】6 【防御力】肉体:6 技術:4 魔力:3 心力:7 [白兵攻撃]8D ダメージ:1D6+【心力】14(《血を燃やせ》使用時+1~3D6) [突き返し]7D ダメージ:1D6+【心力】14 【射撃攻撃】9D ダメージ:2D6+【心力】14(《血を燃やせ》使用時+1~3D6) [射撃回避]3D (至近からの射撃の場合、《矢切》で7D) [反射ダイス]6/6 ※《彗星の如し》(消費【HP】5)で射撃キャラに接敵し、白兵キャラに対して射撃攻撃を優先して行う。 《血を燃やせ》(消費【LP】1~3)は積極的に使って与えるダメージを増やす。 《古強者》(消費【HP】5)は必要に応じて使用。また[励起]した〈神骸騎〉への攻撃を避ける。 【卑劣な野装騎】×6 【HP】32/32 【LP】9/9 【反射】1 【防御力】肉体:5 技術:2 魔力:5 心力:4 [白兵攻撃]5D ダメージ:2D6+【肉体】5(《強襲》使用時+5) [突き返し]5D ダメージ:2D6+【肉体】5(《強襲》使用時+5) [射撃回避]2D (至近からの射撃の場合、《矢切》で5D) [反射ダイス]1/1 ※寄せ集めの集団のため、じゅうぶんな連携は取れない。 攻撃可能な誰かをランダムに狙い、可能ならば《強襲》(【HP】5消費、要移動)を用いて攻撃する。 ○マスターシーン このシーンはGMによる演出シーンとなる。 PCは登場しない。 ――埃除けの紗幕に覆われたダオ帝国の貴賓席のなか。 扇で顔を隠したスラク皇女が、忌々しげにノスフェラトゥを見つめている。 “小覇王”スラク皇女 「完全にドウラ公国の一人舞台ね」 「また。また……ノスフェラトゥはいつもそう」 「何もかもを打ち壊していく。我こそは不死の怪物だと言わんばかり」 そして、その視線が誰かを探すように、表彰式に参列する〈神骸騎〉たちの間を彷徨い―― 「ぁ……」 ノスフェラトゥの〈心座〉から現れたPC1を見て、響き渡る観客の歓声のなか、皇女は長く沈黙した。 「――――そう、そうだったの」 勇士たちを称える表彰の儀式。 PC1が栄光の月桂冠を受け取り掲げる、その腕には赤いリボンが見える。 「なんてたちの悪い、運命の悪戯――」 「ふふ。『きっといつか』? 『あなたの国を訪ねに』?」 「ああ、なんて滑稽な望み。――私はなんと、愚かで不出来な……」 皇女は感情を感じさせない仕草で立ち上がり、貴賓席から立ち去ろうとする。 しかしその時、入り口から『白騎士』の〈御者〉が現れ―― 『白騎士』の〈御者〉 「ああ、負けた負けた! 先代のノスフェラトゥは冷たい鋼のごとき強さだったが、今代も大したものだ!」 「……おや、ご機嫌斜めのようだね妹よ。兄がノスフェラトゥに敗れたのがそれほど不満かね?」 兜を脱ぐと、その下にあったのは“伏龍皇子”ユジン・ダオの快活な笑みだ。 “小覇王”スラク皇女 「お兄、さま」 “伏龍皇子”ユジン・ダオ 「許してくれたまえよ。アイオーリア王の膝下で流血沙汰など起こした手前、アイオーンとしての出場はできないのだ」 「せめて悪役の一つも買って出て、最後の闘技を盛り上げようと思ったのだがね……」 「いやはや、つい熱くなってしまった! やはりドウラ公国には良い〈神骸騎〉が揃っている!」 “腕輪の君”ラルヴァ 「お止めしたのですが……皇女殿下、申し訳ありません」 “伏龍皇子”ユジン・ダオ 「おやラルヴァ。しかし最後の方は、君もけっこう楽しんで――」 “腕輪の君”ラルヴァ 「ユジンさまっ!!」 “小覇王”スラク皇女 「構いませんよ、ラルヴァ。それに兄さまが負けたことを怒ってなどいません」 「むしろ、良い偵察になりました」 “伏龍皇子”ユジン・ダオ 「ああ。片端から[励起]させていったのだ。これで、ドウラ公国の主戦力〈神骸騎〉の手の内は見えただろう?」 「これから私がマヌ=カーセ連邦を切り刻むまでの間、我が妹にはあの公国の〈神骸騎〉たちを押さえつけてもらわねばならぬ」 “小覇王”スラク皇女 「ええ、勿論。そうだ、その対価といってはなんですが……決戦の折には、所望したいものが一つ御座います」 “伏龍皇子”ユジン・ダオ 「なんだね?」 スラク皇女は、ぞっとするような美しい笑みを浮かべて告げる。 “小覇王”スラク皇女 「――――憎い憎いノスフェラトゥ。その〈魂魄〉の首を、私に」 シーン終了。 ○エンディング 各プレイヤーの希望に沿ってエンディングを演出すること。 もしPCたちに特に意見がない場合、 PC1は、なぜか悲しげな『謎の少女』(※スラク皇女は正体を明かす意志はない)との別れ。 PC2は、助太刀をした場合、祝勝の宴でユジン皇子に改めて礼を言われる。 PC3は、カグラやエタタヤなどとの会話が良いだろう。 競技会の勝利の栄冠によって、服属国の動揺は沈静化するだろう。 ドウラ公国の威信、ノスフェラトゥの強さは多くの〈神骸騎〉乗りの脳裏に刻まれた。 平和休戦の期間は終わり、再びダオ帝国との因縁の戦争が始まろうとしている。 イクタリ大陸は戦乱の地である。 ひとたびの平和は、次の戦争までの準備期間に過ぎないのだ。 ――しかし、それでも一つの戦争が終息し、平和が訪れたことは喜ばしいことだ。 課題は多く、戦火の火種は燻っているが、それでも希望は確かにある。 GMは、プレイヤーたちが十分な達成感を得られるエンディングを演出することを意識しよう。 セッションに最後まで参加し、進行に協力し、これを楽しんだGMは2点、プレイヤーは1点の【国威】を得る。 GMはこの競技会において誉れある振る舞いをしたプレイヤーたちの騎士道精神を称え、更に1点の【国威】を与えても良い。 ○使用エネミーデータ 刺客の群れ 【白兵】2D 【射撃】2D 【反射】2 攻撃力:生身戦のため、一撃命中で勝利 防御力:生身戦のため、一撃命中で敗北 ○ボスキャラクターデータ 『卑劣な野装騎』(作成:凪ノ香) ライフパス 儀式:感情/心力+1 来歴:兵士/白兵+1 感情:―――― 能力値 【肉体】5 【技術】2 【魔力】5 【心力】4 【神格】1 【HP】32 【LP】9 【常備化ポイント】5 【白兵】5 【射撃】2 【反射】1 【攻撃力/防御力】 肉体 5/5 技術 2/2 魔力 5/5 心力 4/4 装備(合計常備化ポイント:5/5) 機体:野装騎(常備化P:2) 【HP】+10。【魔力】能力値+1。【技術】属性の武器を装備できない。 主兵装1:斧(アックス) 常備化P:2 ダメージ:【肉体】+2D6 【反射】-1 主兵装2:盾(ベイル) 常備化P:2 ダメージ:【肉体】 【HP】+10。 オプション:紋章(エンブレム) 常備化P:1 【HP】+5。盾(ベイル)を装備している場合、[オプション]枠を使用しない。 ※念話機(テレパシー) 常備化P:0 《強襲》 消費:【HP】5 自分から[移動]を行って[接敵]した際に使用する。 直後に行う[白兵攻撃]のダメージを+5する。 《矢切》 消費:【HP】2 至近距離からの[射撃攻撃]の対象となった際に使用する。 【白兵】で[防御判定]を行う事ができる。[突き返し]は発生しない。 『白騎士』(作成:駄天使エイワス) 魂魄:ラルヴァ 御者:ユジン・ダオ 神骸騎:アイオーン 国家:ダオ帝国 ライフパス 儀式:■■/■■ 来歴:■■/■■ 関係:■■/■■ プロフィール 能力値 【肉体】6 【技術】4 【魔力】3 【心力】7 【神格】6 【HP】90/90 【LP】10/10 【常備化ポイント】54 【白兵】7 【射撃】3 【反射】6 【攻撃力/防御力】 肉体 6/6 技術 4/4 魔力 3/3 心力 7/7 戦技 《遺産》 消費:なし (3回) 地下に〈神骸騎〉が隠してあったなど、往々にして〈神骸騎〉とその操手たちの出会いは劇的である。 [常備化ポイント]を5ポイント獲得する。 この【戦技】は3回まで取得でき、効果は累積する。 《矢切》 消費:【HP】2 優れた剣士たるもの、射撃への備えも身につけているものだ。 至近距離からの[射撃攻撃]の対象となった際に使用する。 【白兵】で[防御判定]を行う事ができる。[突き返し]は発生しない。 《血を燃やせ》 消費:【LP】1~3 戦いに勝つということは、生命そのものを燃やして尚、容易い事ではない。 [マイナーアクション]で使用する。 直後に行う[メジャーアクション]で相手に与えるダメージを、消費【LP】1ごとに+1D6する。 《古強者》 消費:【HP】5 常に生き残ってきたからこそ、強者と呼ばれるようになったのだ。 自分が判定を行った直後に宣言する。その判定に用いたダイスを振り直す事ができる。 同じ判定に連続して使用する事も可能だが、結果を差し戻す事はできない。 1シナリオ中に3回だけ使用可能。 《彗星の如し》 消費:【HP】5 周囲の地形を蹴りつければ、〈神骸騎〉は想像を絶する加速力を獲得する。 [セットアップフェイズ]に使用する。[移動]または[離脱]を行える。 《歴戦》 消費:なし 戦歴を重ねるには、強いだけでは意味がない。生き延びる事が、最低条件なのだ。 【HP】+10。この【戦技】を取得した時点での【神格】が2以下の場合は更に+5する。 装備(合計常備化ポイント:54/54) 機体:強襲騎(常備化P:15) 【HP】+40。[白兵攻撃]と[射撃攻撃]のダイス+1。 【肉体】【技術】のダメージ+3。【反射】+1。 主兵装1:魔剣(常備化P:5) ダメージ:【心力】x2+1D6 主兵装2:盾(常備化P:2) ダメージ:【肉体】 【HP】+10。 副兵装:拡散閃光砲(常備化P:1) ダメージ:なし [マイナーアクション]で使用する。 次の[メジャーアクション]で攻撃する対象の、防御判定のダイスを-1する(最低1)。 ※飛刃(常備化P:5) ダメージ:【心力】x2+2D6 この兵装を用いた[射撃攻撃]のダイス+1。 この兵装に対しては、[防御判定]のダイスは-1される。(最低値0) 魔剣(ルーンブレード)を装備している場合は、[副兵装]枠を使用せず装備できる。 魔剣(ルーンブレード)を装備している場合は、この武器は【白兵】を用いて[射撃攻撃]できる。 オプション1:水素の心臓(常備化P:3) 【肉体】+1。 また【HP】が0になった瞬間、【肉体】を1下げ、【HP】を1に回復する事ができる。 [励起]中には使用できない。この効果は1シナリオ中1回だけ使用できる。 このオプションは1つしか装備できない。 オプション2:調律骨格(常備化P:3) 【心力】+1。【反射】+1。【HP】+5。 このオプションは1つしか装備できない。 ※専用色(常備化P:5) 【反射】+1。[オプション]枠を使用しない。このオプションは1つしか装備できない。 神化:【HP】+5(5回) 成長 【国威】:10 ・《遺産》取得 ・《遺産》取得 ・《矢切》取得 ・《血を燃やせ》取得 ・《古強者》取得 ・《彗星の如し》取得 ・《歴戦》取得 ・【常備化P】+3 ・【常備化P】+3 ・【常備化P】+3 【※マスクデータあり】
https://w.atwiki.jp/vahren_ency/pages/626.html
「死を迎える時が来れば、きっと貴殿にも解るだろう。私が禁忌に身を委ねた理由が。」 列伝 基本スペック 基本能力値 コメント 列伝 無し 基本スペック ver6.85r 名前 ラクタイナ 肩書き 不死者 種族/性別 アンデッド族/男性 クラス ノスフェラトゥ 雇用種族 悪魔 アンデッド 雇用クラス ビーストテイマー リッチー スケルトン ゾンビ マミー ヴァンパイア 竜牙兵 シェイド 特殊雇用 初期勢力 S5→マスター(Lv.35、条件を満たすと通常ラクタイナが変化) 個人スキル エナジードレイン レインオブゴア グリムハーヴェスト ネクロマンシー 必殺スキル ダークロア クリムゾンウェーブ リーダースキル 解呪耐性UP 光耐性UP 火耐性UP 水耐性UP 風耐性UP 土耐性UP 副官スキル 基本能力値 HP 1000 MP 300 攻撃 30 防御 80 魔力 120 魔抵抗 120 素早さ 80 技術 100 HP回復 20 MP回復 40 移動力 140 移動型 浮遊 exp_mul 125 召喚可 10/Lv.40% 初期耐性 火 毒 無敵 水 麻痺 無敵 風 幻覚 強い 土 混乱 強い 光 沈黙 強い 闇 激強 石化 強い 神聖 恐慌 無敵 死霊 強い 即死 激強 弓矢 吸血 激強 城 魔吸 激強 解呪 普通 ドレイン 激強 コメント ユニークスキル「レイン・オブ・ゴア」はリチムクすらも葬る凶悪スキル -- 名無しさん (2010-06-18 01 16 41) 特定条件を満たし、転生に成功したラクタイナ。メインシナリオでは「最終決戦」に登場する リッチーMと同じ能力値に加え、より高い各耐性と非常に強力な多数のスキルを併せ持つエースユニット アンデッドの無限生産はできなくなっているが、単体で一軍を相手にできる力がある 天敵はオルジン。自身で戦うのは非常に厳しい -- 名無しさん (2010-06-18 01 20 29) 転生した次のターンに死ぬことが多い 初期レベルや戦力の低さによるものか -- 名無しさん (2010-06-23 00 00 07) イベント条件の都合上、天敵に追い詰められてイベント発生になりやすいからな AIだとほぼ即死 -- 名無しさん (2010-06-23 17 03 38) 勢力がつぶされた後、自決せずに、往生際悪く落ちのびる。が、その後どこかに仕官することはない。 -- 名無しさん (2010-06-23 20 48 05) 多分、戦乱終結後に悪さをするつもりなんだろう。 -- 名無しさん (2010-06-23 20 59 34) 死を超越してしまって自決すらできないのではないだろうか -- 名無しさん (2010-06-25 10 33 26) 落ち延びた後、よくゴブリンに拾われるので注意。 -- 名無しさん (2010-06-25 13 14 08) 不完全な転生で人格を失ったリッチーMに対して、こちらは人格を保っている。 意図してかは不明だが、耐性と使用スキルの相性上、リッチーMは転生ラクタイナに勝てないといっていい -- 名無しさん (2010-06-25 16 43 12) 初期レベル35にネクロマンシーを習得したため 前みたいに瞬殺される事もなくなった -- 名無しさん (2010-07-08 08 48 02) 通称ノスラク。更新によって死霊復活を得た。 -- 名無しさん (2010-07-08 20 50 44) 必殺技含む固有技も一新された。強化か調整かは意見の分かれるところかもしれない 「最終決戦」で通常シェードがリーダーになれるようにもなった。 -- 名無しさん (2010-07-14 20 21 01) さりげなく防御力も上昇している。 スキルは強力だが、一撃の威力で倒すタイプではないため 後方にヒール・キュア部隊がいるとなかなか押し切れず苦労する場面も。 新必殺技を得たものの、ホーンティングエコーズとオブリヴィオンを失ったのは痛い。 -- 名無しさん (2010-07-16 17 32 06) 本人の攻撃性能は落ちたがネクロマンシーによる無限召喚と敵ユニット撃破時のアンデッド召喚でゴブリン以上の数の暴力を実現できるようになった。 でもレクイエムでシェード以外全部吹っ飛ぶ。 -- 名無しさん (2010-07-16 19 00 53) 攻撃、回復、壁生成と作品中でも屈指の万能さを誇る。 耐性の幅も広いが、状態異常については唯一、混乱に対する耐性がないので注意 -- 名無しさん (2010-08-08 14 33 28) 更新により四大属性魔法Cのスロットを一つ獲得、 オススメは技術強化を持つ水魔法Cあたりか。 -- 名無しさん (2010-08-17 22 59 12) ↑の特殊マジシャンで起こった属性バグは修正済み -- 名無しさん (2010-09-06 16 41 22) 現在では回復とハイネクロマンシーまで無くなっているかわりにファンネルを喚ぶ必殺技を得た。 上手く狩れれば死霊復活でアンデッドを増やせるが、消費MPがバカ高いため乱戦時に狙ったタイミングで発動するのは難しい。 -- 名無しさん (2010-09-06 16 43 39) 自力でヨネアやデビル系を雇えなくなり、雇用関係はなかなか厳しくなった。 高ステータスに死霊版デリュージ・死霊復活・ネクロマンシーと単身での戦闘力は相変わらずトップクラスだが、 以前のような圧倒的強さは見られない。ゾンビ壁が通用しない相手の場合は苦戦する場合も。 -- 名無しさん (2010-09-15 16 33 18) ↑×2 グリムハーヴェストを複数発打って、Mpを1800以上ためてからなら、3連発可能 グリムハーヴェスト優秀すぎて鼻血出る 逆に、タイマンより1対大部隊のほうがいいかも:: -- 名無しさん (2010-09-15 19 25 32) 滅多に見ない。大抵セレンに勝っちゃうし、本人は強いけど、CPUだとアルティマイト無双だし ランダムシナリオは初期放浪していなければ活躍する。 -- 名無しさん (2011-04-20 21 50 37) 敵を倒すと死霊に変化するため(?)戦功値が全くと言って良いほど入らない。 グリムハーヴェストの即死効果が発動した時のみ相手を「殺せる」が、ポポイロイト以上に出世困難なヤツ。 -- 名無しさん (2011-10-25 21 14 30) コイツを嫌う人材が多い中、ゴート三世はそうでもなかった。 海賊と手を組んじゃうあたり悪を悪と見ないのかと思ったが時系列の関係なのかもしれない。 -- 名無しさん (2011-10-28 15 45 53) ↑あの段階での立ち位置はナシュカ同様水軍の軍師的立ち位置だったと思われる。 まあ海賊だから印象は悪いが特別に嫌悪する理由もないってとこだろうな。 -- 名無しさん (2011-10-28 19 17 34) 狙ってイベントを起こさないとまずでてこないのに加えて アルティマイトが撃破されるほど追い詰められている状況で出現してもそのまま押し潰されるかわいそうな人 -- 名無しさん (2011-11-06 14 32 30) 更新の影響でよく転生するようになった AIの関係から積極的に攻め込むことはしないため、攻略できるだけの人材が揃ってから倒したいところ -- 名無しさん (2012-01-14 12 43 19) 籠城戦で敵側にいると非常に面倒。 mpが途切れることなくそこそこのlvのアンデッドを召喚し続けるのでえらいことになる。 イオナがいないとやってられないかも。 -- 名無しさん (2017-06-03 16 02 43) ダークロアとかいう激レアユニットを召喚できる -- 名無しさん (2020-03-08 21 06 52) ガンター「ラクタイナと一緒にいタイナ……」 ラクタイナ「えっ(ポッ」 -- 名無しさん (2020-10-10 18 52 00) ノスフェラスってあれだ、グイン=サーガのアレだ -- 名無しさん (2020-10-12 18 55 15) コイツ本当に出てくるのか? 最近落としたんだが俺のやり方が悪いのか全く見たことない -- 名無しさん (2020-10-21 02 16 19) いやすまん自己解決したわ。光を継ぐものやってみたらふりーむ版が悪かったのかラクタイナバグってたわ -- 名無しさん (2020-10-21 03 12 49) バグっててまともに使えないよね -- 名無しさん (2023-04-21 12 00 31) いまいち影が薄い -- 名無しさん (2023-09-22 09 53 00) 名前 コメント